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教皇フランシスコによりルーマニアで司式された7人の司教殉教者の列福式 2019年6月 教皇フランシスコによりルーマニアで司式された7人の司教殉教者の列福式 2019年6月 

列聖省:5つの列福式を延期

今年5月・6月に予定されていた5つの列福式は、日を改めてとり行われることが明らかになった。

教皇庁列聖省長官、アンジェロ・ベッチュウ枢機卿は、バチカン・ニュースのインタビューに答え、近日予定されていた列福式の延期を明らかにした。

延期となるものは、ステファン・ヴィシンスキー枢機卿(ポーランド1901-1981)の列福式(予定日2020年6月7日)をはじめ、ルチア・デル・イマコラータ修道女(イタリア1909-1954、列福予定日2020年5月9日)、マリア・ルイージャ・デル・サンティッシモ・サクラメント修道女(イタリア1826-1886、列福予定日2020年5月16日)、カエタノ・ヒメネス・マルティン神父と15人の同志殉教者(スペイン1936年帰天、列福予定日2020年5月23日)、そして、サンドラ・サバッティーニ(信徒、イタリア1961-1984、列福予定日2020年6月14日)の、計5つの列福式。

新型コロナウイルス感染拡大防止の各国の行動計画に従い、現在イタリア、スペインなど欧州諸国では、制限措置の段階的解除を始めたものの、列福式などの大きな宗教行事をとり行える状態はまだ整っていない。

こうした状況をふまえ、列聖省長官ベッチュウ枢機卿は、「特にこの大きな祝祭に向けて準備していた教会共同体のために、大きな苦しみをもって」列福式の延期を決定したと語った。

同枢機卿は、「列福のプロセスは、ある人物の聖性の証し、すなわち新福者の生涯が人々にとってキリスト教的徳、使徒的豊かさを持ち、その死が人々を教化したことを、まさに一般の人々が歓呼し迎えることから始まる」ことからも、「列福式を単純にストリーミングを通して行うことは、その場しのぎの方策であり、考えにくいこと」と話した。

また、「地方教会が列福式をとり行う時、非常に多くの人々が参加するが、これらの人々に新しい福者、殉教者の人となりを再発見してもらうためには、霊的側面をはじめ十分な準備が必要」と同枢機卿は述べ、現在の様々な制約の中ではこれらの準備は極めて困難である、と説明した。

ベッチュウ枢機卿は、これらの列福式の延期は、司教らの申し出に教皇庁側が同意見を示したものと述べ、5つの列福式だけでなく、他の列福式も延期となる可能性が排除できないため、パンデミックの収束状況を注視している、と語った。

07 5月 2020, 15:35