「高齢者は主人公」:切り捨てず、ニーズに配慮するために
高齢者の司牧的ケアに関する国際会議が、1月29日からバチカンで開催されている。
教皇庁信徒・家庭・いのち省は、高齢者の司牧的ケアに関する国際会議を、1月29日からバチカンで開催している。
これは、教皇フランシスコの「高齢者が『主人公』となるように」との呼びかけに応えたもので、「長寿の人生の豊かさ」をテーマとしている。高齢者を「切り捨てる」文化にどう立ち向かっていくかに焦点が当てられているほか、家庭での高齢者の役割や、教会における高齢者固有の召命についても議論される。
会議にあたり、信徒・家庭・いのち省長官のケビン・ファレル枢機卿は、現代の「切り捨て」の文化によって、人々、特に高齢者が忘れ去られる傾向にあり、それは教会でも例外ではないと指摘している。「とりわけ先進国の小教区で働く人であれば、多くの高齢者がとても孤独を感じながら生活していることを知っています」。
そこで、ファレル枢機卿は「高齢者は主人公となる必要があります。なぜなら、長寿の人生で豊富な経験をしてきているからなのです」と述べ、教会が、家庭や社会で高齢者が果たしている役割の重要性を認めながら、司牧的にケアし、高齢者のもとに出向いていく必要性を強調している。
この会議には、高齢者を切り捨てず、そのニーズにより配慮していくために必要となるものを見いだすべく、世界各国の司教団や修道会、各種団体や信徒の運動体の代表が集っており、31日まで議論が展開される。
29 1月 2020, 17:20