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教皇フランシスコ、神のみことばの主日のミサで 2024年1月21日 バチカン・聖ペトロ大聖堂 教皇フランシスコ、神のみことばの主日のミサで 2024年1月21日 バチカン・聖ペトロ大聖堂  (Vatican Media)

神のみことばの主日:教皇「信仰の源泉に戻ろう」

「神のみことばの主日」、教皇フランシスコはバチカンでミサをとり行われた。

 カトリック教会は、1月21日(日)、「神のみことばの主日」を記念した。

 「神のみことばの主日」は、聖書に対する宗教的かつ熱心な親しみを育むことを目的に、典礼暦の「年間第3主日」に記念される。ラテン語訳聖書翻訳者、聖ヒエロニモ司祭教会博士の帰天1600年を迎えた2019年9月に、教皇フランシスコによって制定された。

 教皇フランシスコは、この日、バチカンの聖ペトロ大聖堂で「神のみことばの主日」のミサをとり行われた。

 このミサでは、カテキスタと朗読奉仕者に選ばれた信徒たちの任命式も行われた。

 ミサ中の説教で教皇は、同日の福音朗読箇所の、「イエスは、『わたしについて来なさい[…]』と言われた。二人はすぐに網を捨てて従った」(マルコ1,17-18)という一節を引用しつつ、ここに神のみことばの偉大な力を見つめられた。

 教皇は、「神へと惹きつけ、他者へと派遣する、これが神のみことばの働きである」と強調。

 神のみことばは、「わたしたちを自分の中に閉じこもらせておかず、心を広げ、航路を、習慣を変えさせ、新しい風景、想像もしなかった世界へと開く」と説かれた。

 最初の弟子たちがイエスの言葉を受け入れ、網を捨てて、素晴らしい冒険を始めたように、みことばは、生活という岸、家族という舟、仕事という網を持つわたしたちにも話しかけ、イエスと共に、人々のために、沖に出るようにと招いている、と教皇は話された。

 そして、「神のみことばはミッションを生む。言葉であふれながらも、神のみことばに飢え渇いた世界のために、わたしたちを神のメッセンジャー、証し人とする」と語られた。

 「生ける神のみことばであるイエスに耳を傾けることから生まれる、信仰の源泉へ戻ろう。生ける水を求める世界にそれを与えるために、源泉に戻ろう」と教皇は呼びかけた。

 同時に、「社会やソーシャルメディアがことばの暴力を際立たせる中、わたしたちは救いをもたらす神のみことばの温和さのもとに一致しよう」と招かれた。

 こうして教皇は、「家の中のどこに聖書が置いてあるか」、「それを毎日読んでいるか」、「小さな聖書を持ち歩いているか」、「聖書をすべて読んだか。少なくとも四福音書はすべて読んだか」を自問するよう勧められた。

 「福音書はいのちの書、それは単純で短いものだが、多くの信者がそれを最初から最後まで読んでいない」と、教皇は残念がられた。

 聖書は神を「美の創始者」(知恵の書13,3)と呼んでいると述べた教皇は、信者たちが神のみことばが生活にもたらす美しさをより深く味わうことができるようにと願われた。

21 1月 2024, 19:21