検索

教皇フランシスコと列聖省主催の会議参加者との出会い 2023年11月16日 バチカン宮殿 教皇フランシスコと列聖省主催の会議参加者との出会い 2023年11月16日 バチカン宮殿  (VATICAN MEDIA Divisione Foto)

「聖性は共同体にいのちを与える」教皇、列聖省の会議参加者らに

教皇フランシスコは、列聖省主催の会議参加者とお会いになった。

 教皇フランシスコは、11月16日(木)バチカン宮殿で、列聖省の会議参加者とお会いになった。

 列聖省主催のこの会議は、「聖性の共同体的側面」をテーマに、13日から開催されていた。

 教皇は関係者への言葉で、聖性という普遍的召命の中にある共同体的な性格について、いくつかの点から考察された。

 聖性の共同体的な側面は、特に第2バチカン公会議で注目され、その後、司祭、修道者、信徒、夫婦、家族など、立場や年齢や文化の異なる人々が、共同体としての観点から列聖・列福されることが増えたことは偶然ではない、と教皇は振り返った。

 また、教皇は、ご自身の使徒的勧告『喜びに喜べ』においても、すべての兄弟姉妹たちは「神に忠実な聖なる民」に帰属し、わたしたちの共同体にも「身近な聖人たち」がいることを思い出させている、と述べた。

 わたしたちは特に自らの召命を愛(カリタス)の業を通して果たすように招かれているが、たとえその業が個人のものであっても、神がひとりの人を召される時は、常にすべての人の善のためであるゆえに、その聖性は皆を一致させる、と教皇は聖性が持つ「一致の力」について話した。

 聖性は人々を一致させ、聖人たちの愛の業を通して、わたしたちは、皆が一つとなるようにと全人類をいつくしみで抱擁する神の神秘に触れることになる。今の世界はこの一致と平和の抱擁をいかに必要としていることか、と教皇は述べた。

 また、「家庭の聖性」に触れた教皇は、ナザレの聖家族の輝ける模範はもとより、リジューの聖テレジアの両親、聖ルイ・聖ゼリー・マルタン夫妻や、福者ルイジ・福者マリア・ベルトラメ・クアットロッキ夫妻らの高め合う聖性の形、ポーランドの殉教者、ウルマ家の福者ユゼフ・福者ヴィクトリア夫妻と彼らの子どもたちのように、一人ひとりの恵みが合わさり、より大きくなった家族的聖性の形、などを指摘。

 さらに、教皇は、古今を問わず見られる「殉教者の聖性」の中で、特にキリスト者たちが共同体として殉教したケース、またコプト21殉教者のように、異なる宗派の信者たちが殉教を通してキリスト者の一致を示したケースを見つめられた。

 聖性は共同体にいのちを与える、と述べた教皇は、充ち満てる愛という同じ到達点に向かって歩んだ多くの聖人たちのそれぞれ異なる道のりを、これからも研究し役立てることができるよう、関係者らを励まされた。

16 11月 2023, 17:38