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教皇フランシスコと大学の学生司牧担当者たちとの集い 2023年11月24日 バチカン宮殿 教皇フランシスコと大学の学生司牧担当者たちとの集い 2023年11月24日 バチカン宮殿  (Vatican Media)

教皇「大学での学生司牧に必要な態度とは」

教皇フランシスコは、各地の大学で学生の司牧にあたる司祭たちとお会いになった。

 教皇フランシスコは、バチカンで11月24日、大学生の司牧を担当する司祭たちとお会いになった。

 これらの神父たちは、教皇庁文化教育省がこのたび主催した、各地の大学の礼拝堂付司祭や学生司牧責任者らによるミーティングに参加していた。

 教皇は関係者への挨拶で、大学における礼拝堂付司祭の存在は、学生や教師たち、時には大学内で見えない仕事をしている人々の声を伝え、教育機関、文化、地域の教会の発展に貢献し、同時にいまだ学問の権利を持たない多くの貧しい若者や難民たちに連帯するもの、と述べた。

 教皇は大学で学生司牧に必要な態度として、「違いを尊重する」「思いやりをもって世話する」「勇気をもって行動する」の3つを提示された。

 「多面的な視点へ」という今回のミーティングのテーマに言及しつつ、教皇は、多面体というものは球体と異なり、角があり扱いが難しいところが、複雑な現実と似ていると指摘。

 学生の育成においては、一人ひとりの異なる状況を尊重し、その影も光も、父性的・母性的精神で受け入れること、神がそれぞれにまかれたかけがえのない種を育てるために助けること、それ自体がすでに一つのミッションである、と話された。

 また、教皇は、神のまかれた種の成長を信じ、沈黙のうちに行われるその成長を、託された学生たちの考えや願いの中に読み取り、神が混沌の闇から創造されたように、最も弱く不完全なところから世話をし、そこからより良いものを引き出していくように、と助言された。

 福音の喜びを大学という環境の中で育てることは一つの冒険であり、勇気を必要とすること、と教皇は述べた。神の創造の「光あれ」から、神のお告げを受けたマリアの「はい」、そして日常の小さなことに至るまで、新しいことに取り組むには勇気が必要であり、こうした勇気を持つことで、恐れや不安といった深淵に橋をかけることができるだろう、と話された。

 そして、教皇は、生活において、その任務において、常に神に大胆な信頼を寄せ、勇気をもって前進するようにと、大学の司牧担当者らを励まされた。

24 11月 2023, 15:09