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教皇フランシスコと電話で話すガザ地区の小教区の関係者 教皇フランシスコと電話で話すガザ地区の小教区の関係者 

ガザの小教区 :シスター・サレハ「教皇の電話、皆に勇気与えた」

パレスチナ・ガザ地区の小教区で、教皇フランシスコの電話を受けたナビラ・サレハ修道女は、教皇の祈りによる支え、また現在の状況などについて語った。

 パレスチナのガザ地区にある唯一のカトリック教会の小教区に、10月15日、教皇フランシスコは電話をかけた。         

 この時、電話を受けたナビラ・サレハ修道女は、教皇の祈りによる支え、また現在の状況などについて、翌日バチカン・ニュースに語った。

 シスター・サレハは「エルサレムのロザリオ修道女会」の会員で、ガザの小教区で奉仕している。

 シスター・サレハによれば、教皇は小教区の人々がご自身の祈りのうちにあること、彼らの苦しみをよくご存じであることを伝えたという。

 「教皇は(小教区の)ユスフ神父に電話をかけたのですが、ユスフ神父はイタリア語が得意でないために、わたしが直接教皇と話すようにと携帯電話を渡されました」と、同修道女は思いがけず教皇と会話することになった経緯を説明した。

 教皇はサレハ修道女に、小教区の施設に何人避難しているかを尋ねられた。同修道女は、小教区内の避難者はおよそ500人で、その中には病者、家族、子どもたち、障害者、家や財産を失った人たちがいると答えた。

 一方で、小教区の関係者は、教皇に平和をアピールして欲しいと願うと共に、自分たちの苦しみを戦争終結と平和のため、また教会の必要と現在開催中のシノドスのために捧げたいと伝えた。

 シスター・サレハは、教皇と話せたことは大きな祝福だったと話し、教皇は関係者らに勇気と、祈りによる支えを与えてくれたと述べた。

 シスター・サレハは、現在の状況について、極めて困難だが、互いに支え合い、すべてを分かち合っており、人々はこの状況を受け入れつつも、すぐに終わることを主に祈っている、と話した。同修道女は、人々は大きな信仰を持っており、自分たちは彼らから学んでいる、とも語った。

 小教区では毎日2回ミサが捧げられるほか、子どもたちとその家族らが参加するロザリオの祈りの時間があること、日曜のミサでは一人の子どもの洗礼式があり、それは皆にとって霊的復活と再生の時であったことなどを、同修道女は話した。

 また、前晩は空爆が夜通し続き、明け方まで5分間の睡眠すらとることができなかった、とも述べた。

 シスター・サレハは、バチカン・ニュースのインタビューを通して伝えたいこととして、「わたしたちは平和を求めています。なぜなら戦争は誰にとってもよくないことだからです。この非常に厳しい戦争が終わることをわたしたちは願っています。多くの人が愛する人を亡くし、家や持っていたものをすべて失いました。わたしたちは正義を、正義と平和を求めます。パレスチナの人も生きる権利を持っています。狂信的な一グループのために、住民を制裁しないでください。そして、わたしたちのために祈ってくださるようお願いいたします」とこのように話した。

16 10月 2023, 18:40