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ニカラグアにおけるイエズス会の法的ステータス取り消しに、同会中米管区は非難を表明 ニカラグアにおけるイエズス会の法的ステータス取り消しに、同会中米管区は非難を表明 

ニカラグア:イエズス会の法的立場を取り消し

ニカラグアにおける様々な統制の中、イエズス会の法的ステータスが不当に取り消された。オルテガ政権が下したこの処置に、イエズス会の中米管区は非難を表明した。

 ニカラグア国内で、様々な抑圧と統制が続いている。こうした中、イエズス会の法的立場が不当に取り消された。

 このたびニカラグア政府の措置により、同国内のイエズス会の法的ステータスは取り消され、所有する動産および不動産は国家に移管された。

 この決定は、法で定められた手続きを踏まずに遂行された。イエズス会会員らには、公平な裁判官の判断を求める可能性は認められなかった。

 オルテガ政権は、今回の弾圧的行為の一週間前に、イエズス会が創立した「ニカラグア中米大学(UCA)」と、マナグアのイエズス会のレジデンスを、テロリズムとの戦いを理由に閉鎖・押収している。レジデンスで生活していたイエズス会士らは個人的な身の回り品を持ち出すことも許可されなかった。

 イエズス会の中米管区は政権が下したこの措置を、声明を通し強く非難。修道会に対する「新たな攻撃」に遺憾を表明すると共に、これをニカラグア国民に対する国家レベルの組織的弾圧の一部として受け止めている。

 そして、声明は、進行中のこの弾圧を止め、「真理、正義、対話、人権と法治国の尊重が勝る理性的解決」を促すよう、国の政治責任者らに呼びかけている。

 この1年間、政権によるニカラグア国内の大学に対する圧力は増し、マナグア大司教区のインマクラーダ・コンセプシオン大学をはじめ、多くの私立大学が「自主的解散」という名目で大学としての扱いを取り消され、閉校に追い込まれている。

 また、8月19日には、マタガルパ教区のロランド・アルヴァレス司教の逮捕から、1年が経過した。同司教は、裁判を行われることなく、「国家に対する反逆」との理由で、26年の懲役を科されている。

24 8月 2023, 16:13