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スウェーデンでコーランが燃やされたことに対する抗議デモ 2023年7月2日 パキスタン・カラチ スウェーデンでコーランが燃やされたことに対する抗議デモ 2023年7月2日 パキスタン・カラチ  (ANSA)

教皇、スウェーデンでのコーラン燃やす抗議行動に不快感を表明

教皇フランシスコは、アラブ首長国連邦の新聞のインタビューで、数日前、スウェーデンで起きたコーランを燃やす抗議行動に不快感を表明された。

 教皇フランシスコは、アラブ首長国連邦の新聞「アルイティハド」紙のインタビューを受けられた。

 同紙のハマド・アルカビ編集長との対話の中で、教皇はスウェーデンのストックホルムで6月末に行われたイスラム教の聖典コーランを燃やす抗議活動に言及、「こうした行動に深い悲しみと不快感を覚える」と話された。

 神聖なものと考えられているあらゆる書物は、信者たちのために、また表現の自由のために尊重されるべきであると述べた教皇は、これらの聖典が他者を侮蔑するための言い訳として利用されることがあってはならないと語られた。

 教皇は、2019年のアブダビ訪問を思い起こす中で、アラブ首長国連邦と、ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領の兄弟愛と平和と寛容を広げる取り組みに賛辞をおくられた。

 そして、教皇は若者たちが消費主義の誘惑や、憎しみ・偏見による文明の衝突に陥らないよう、大人たちが留意し支える必要を指摘された。

 また、このインタビューで、教皇は2019年にアブダビでアル=アズハルのグランド・イマーム、アフマド・アル・タイーブ師と署名した共同文書「世界平和のための人類の兄弟愛」をバチカンを訪れる様々な使節に贈っていることを認めながら、この文書は諸宗教対話はもとより、全人類の平和的共存に重要な意味を持っていると語られた。

 人類の兄弟愛は、世界を傷つけ苦しめる毒から人類をいやし解毒するものと述べた教皇は、未来の宗教を超えた協力は、相互尊重という原則に基づいている、と話された。

 教皇は宗教的精神が協力や兄弟愛や具体的な愛徳の業に表されていくことの大切さを語り、今日、必要とされているのは武器の製造ではなく平和の構築であると強調された。

03 7月 2023, 11:12