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地震で深刻な被害を受けたトルコ南部アンタキヤ 2023年2月 地震で深刻な被害を受けたトルコ南部アンタキヤ 2023年2月  (AFP or licensors)

教皇、荒地に希望の種をまくROACOの活動に感謝

教皇フランシスコは、教皇庁東方教会援助事業会議(ROACO)の関係者とお会いになった。

 教皇フランシスコは、6月22日、教皇庁東方教会援助事業会議(ROACO)のメンバーとお会いになった。

 ROACOは今月19日よりローマで定例総会を開催していた。

 総会最終日、参加者らはバチカン宮殿で教皇との出会いを持った。

 この席で挨拶をおくられた教皇は、用意されたメッセージを関係者らに託された。

 このメッセージで教皇は、神が望まれる平和と兄弟愛と調和の計画と今日の様相との対比は恐ろしいものである、と述べている。

 聖書は、神の「平和の計画」(参照 エレミヤ29,11)について語る一方で、冒頭から兄弟に対する暴力、すなわち無実の兄弟アベルを殺害するカインの物語を示している、と教皇は指摘。

 神はカインを追放したが、カインに出会う者がだれも彼を撃つことがないようにと配慮されたことは(参照 創世記4,1-16)、神の正義といつくしみの最初の行為であった、と説いている。

 そして、こうした聖書の言葉に心を開き、耳を傾け、自分の計画ではなく、すべての人の抱擁を望む神のいつくしみの計画に照らされることは、わたしたちキリスト者にとっていかに大切なことか、と語っている。

 教皇は、今回のROACOの総会が、東方教会の若者たちの希望を中心テーマにしたことは、若者たちが心に育む望みに耳を傾けるための有意義な選択であったと述べられた。

 このたびのROACO総会には若い人々も参加したが、教皇はこれらの若者たちに「皆さんは、すべての人の平和のための、見張り人、預言者となってください」と励ましの言葉をおくられた。

 教皇は、人々が苦しむ荒地に希望の種をまくROACOの活動の中でも、特に先の地震で膨大な被害を受けたトルコとシリアへの救援、またウクライナ国内・国外の戦争避難民への支えに感謝を表された。

 さらに、総会で示された聖地と中東への関心、またイラン、トルコ、エリトリアへの支援計画に言及された教皇は、神がそれぞれの地に与えた人的財産・自然の恵みを価値づけながら、土地の住民に少しでも平安をもたらすことができるようにと祈られた。

22 6月 2023, 18:24