教皇、一致を推進する透明性ある慈善事業に励まし

　教皇フランシスコは、4月21日、バチカン宮殿で、パパル・ファウンデーションの会員らとお会いになった。

　パパル・ファウンデーションは、教皇とカトリック教会への奉仕を目的に、米国で1988年に創立された基金。教皇と教会の教えとその必要に沿った支援を行っている。

　関係者への言葉で教皇は、信者たちの一致のために教皇が負う責任に触れつつ、その教皇のミッションに協力する同基金が持つ「一致の推進」「透明性」という二つの性質に言及された。

　教皇は、残念ながら今日の教会もまた、イデオロギーの影響や、政治的立場でくくった世俗的な定義などによって、その一致が傷つけられていると指摘。

　パパル・ファウンデーションのメンバーが、こうした派閥的な分裂をはるかに超え、奨学金や、教育事業、人道支援など、世界の兄弟姉妹たちのための多くのプロジェクトに差別なく寛大な経済支援を行うことを通し、普遍の教会の一致に寄与していることに感謝を述べられた。

　また、教皇は教会の慈善事業には、教会の信頼を傷つける搾取やスキャンダルのない、透明性をもった運営が不可欠である、と話しながら、一つひとつのプロジェクトに常に透明性を保つ同基金の努力を評価された。

　「全教会の慈愛」のいわば頭となるローマ司教（教皇）の事業に寄与する同基金の活動を励まされた教皇は、メンバーらに教会の母、聖マリアの保護を祈られた。