教皇「最も危険なのは、平和構築への意志を失うこと」
教皇フランシスコは、非政府組織「平和のためのリーダー」の関係者とお会いになった。
教皇フランシスコは、12月2日、非政府組織「平和のためのリーダー」の関係者とお会いになった。
非政府組織「平和のためのリーダー」は、国際社会に影響を及ぼす危機を指摘・分析する年間レポートの作成と共に、危機に対応し、平和に奉仕するための教育を会議や講義を通して行っている。
教皇は関係者への挨拶で、現在、同組織が教皇庁立ラテラン大学で行っている「平和のための巡回学校」の催しに感謝を述べられた。
「人類家族は戦争によって脅かされ、大きな危機に直面している」と述べた教皇は、このような状況の中で「最も危険なのは、平和構築への意志を失うこと」と話された。
平和の構築には、創造性が求められ、場合によっては慣習的な国際関係の枠を超えることも必要となる、と教皇は語った。
同時に、国家間の係争の解決を戦争に託したり、民族の共存に必要な条件を力づくで作り出せると考える人々に対し、異を唱えていかなければならない、と述べられた。
「紛争の武力解決は弱さのしるしである」と教皇は話すと共に、「交渉や、仲介、和解には勇気を要するが、それは他者への優越感を必要としない勇気、敵味方を超えて普遍的な兄弟愛を築く勇気である」と強調された。
また、教皇は、平和構築に求められる要素として、貧困や飢餓の撲滅や、医療へのアクセスの保証、環境保護、基本的人権の推進などを挙げ、これらを実現させてこそ、平和は一人ひとりの人間の尊厳と同意語になるだろう、と説かれた。
02 12月 2022, 13:54