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「平和の神は決して戦争に導かない」教皇、イスラム指導者らと会見

教皇フランシスコは、訪問先のバーレーンで、イスラム長老評議会のメンバーらとお会いになった。

 教皇フランシスコは、11月4日(金)、バーレーン訪問の2日目、「対話のためのバーレーン・フォーラム」への出席に続き、イスラム長老評議会のメンバーと会見された。

 この出会いは、アワリのサヒール宮殿内のモスクで行われた。

 アル=アズハル・モスクのグランド・イマーム、アフマド・アル・タイーブ師と共に席に着かれた教皇は、イスラム教の代表者らを前に、スピーチを行われた。

 「神は平和の源である」と述べた教皇は、「平和の神は決して戦争に導かず、憎しみを煽らず、暴力を支持されない」と話された、

 そして、「神を信じるわたしたちは、出会いや、忍耐強い交渉、皆の共存のための酸素である対話といった平和の道具を通して、平和を推進するように招かれている」と語ると同時に、特に正義に基づく平和の文化を普及させる必要を指摘された。

 「人間や、経済、環境の危機など、社会や世界の悪は、究極的に言って人が神と隣人から遠ざかったことが原因である」と教皇は述べ、わたしたちの課題は、忘れられたいのちの源と古くからの叡智を再発見させ、天の神の礼拝に信者たちを再び近づけ、隣人たちへの関心を取り戻させることと話された。

 そのためには、祈りと兄弟愛という謙遜な手段に頼るべきであり、平和の神の名を冒涜する暴力や戦争、武器取引を拡大する力の論理に頼ってはならない、と説かれた。

 「この世が力や権力や富の幻想を追う中、わたしたちは、先人や父祖の叡智をもって、神と隣人を何よりも上に置くということを人々に思い出させるように召されている」と述べた教皇は、わたしたちがこのいのちの源泉を掘り出さないならば、人類の砂漠はさらに荒れ、死をもたらすものになるだろうと、宗教者としての責任を強調された。

04 11月 2022, 18:22