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教皇フランシスコとスリランカの巡礼団との出会い 2022年4月25日 バチカン・聖ペトロ大聖堂 教皇フランシスコとスリランカの巡礼団との出会い 2022年4月25日 バチカン・聖ペトロ大聖堂  (Vatican Media)

教皇、スリランカの3年前のテロ犠牲者らのために祈る

教皇フランシスコは、スリランカの巡礼団とお会いになった。

教皇フランシスコは、4月25日、スリランカの巡礼団とお会いになった。

 コロンボ大司教、マルコム・ランジス枢機卿に伴われたこのローマ巡礼は、3年前の復活祭にスリランカ国内の複数の場所で連続発生した爆破テロ事件を記憶し、犠牲者を追悼するために行われた。

 2019年4月21日、復活祭の日曜日に起きたスリランカ連続爆破テロ事件では、首都コロンボのカトリック教会、聖アンソニー教会をはじめ、各地のキリスト教教会、ホテルなど8か所が攻撃対象となり、相次ぐ爆破により259人が死亡、500人以上が負傷した。

 ランジス枢機卿は、カトリック系基金「苦しむ教会の助け」のインタビューで、事件発生直後から、これらの攻撃は地元の過激派の仕業ではなく、もっと大きな組織の計画的犯行と考えられていた、と述べ、真相解明のためには国際的捜査が必要、と話した。

 そして、同枢機卿は、スリランカ国民に対し何らかの正義を果たすということは、復讐を求めるのではなく、誰が責任者で、なぜそれを行ったのかを明らかにすること、と語った。

 巡礼団は4月25日、バチカンの聖ペトロ大聖堂でテロの犠牲者の追悼ミサをとり行った。このミサには、爆発で後遺症を負った子どもたちを含む、テロ現場からの生還者41人も参加した。

 ミサ終了後、巡礼者らは教皇との出会いを持った。

 この席で3年前の凄惨なテロ事件を思い起こされた教皇は、犠牲者や遺族、後遺症に苦しむ人々のため、ご自身もスリランカの人々と心を一つにし祈りたい、と述べられた。

 また、教皇は2015年に行われた同国訪問の喜びに触れつつ、今日スリランカが直面する社会的困難を皆の努力と協力をもって乗り越えることができるよう祈られた。

 最後に教皇は、正義への愛、国民への愛のために、2019年の連続爆破テロ事件の責任者を明らかにし、同国と人々の良心に平和をもたらすよう、当局関係者らに願われた。

26 4月 2022, 11:46