教皇「移民はヨーロッパとその教会にとっての祝福」
教皇フランシスコは、11月11日、移民をめぐる会議の参加者とお会いになった。
「ヨーロッパにおけるイタリア人とキリスト教宣教」をテーマとしたこの会議は、イタリア司教協議会の移民司牧機関「ミグランティス基金」の主催によるもの。
「ミグランティス基金」は、外国からの移民および海外のイタリア人移民などの司牧を目的に、移民に対し、共同体への受け入れの推進、市民社会における相互理解や平和な共存を励ます活動を行なっている。
教皇は会議参加者への挨拶で、わたしたちはしばしば移民たちを自分たちとは関係ない「他者」として見ているが、この現象を数字で見る時、移民たちは「わたしたち」のかなりの部分をなしている、と話された。
特に海外に移住したイタリア人の場合、これらの人々は自分たちの家族や、若い学生、仕事を求める人、企業家たち、という、まさにわたしたちの一部そのものである、と指摘された。
ヨーロッパ大陸内でのイタリア人、そして他国の人々の移住は、ヨーロッパが大きな一つの家であることを表すと共に、国々や都市の表情を刷新するものとなっていると教皇は語った。
この美しいモザイクを先入観や偽善に隠された憎悪によって傷つけてはならない、と述べた教皇は、今日、ヨーロッパは連帯への召命を熱意をもって生きるよう招かれている、と話された。
教皇は、ヨーロッパ諸国に移住したイタリア人たちが、民間の信心に根付いた深い宗教心、その信仰の証しをもって、福音の喜びと、開かれた受容的な共同体の美しさを、移住先の人々に伝えていることに注目。
同時に、イタリア人たちが、他のキリスト教教会の信者たちとの友情を通して、エキュメニカルな歩みに貢献していることを喜ばれた。
教皇は、移民たちはヨーロッパとその教会にとって一つの祝福である、と強調された。