検索

教皇フランシスコと、国際カトリック国会議員ネットワーク会員らとの出会い 2021年8月27日 教皇フランシスコと、国際カトリック国会議員ネットワーク会員らとの出会い 2021年8月27日 

教皇「共通善のためのテクノロジー管理を」

教皇フランシスコは、国際カトリック国会議員ネットワークの会員らとお会いになった。

 教皇フランシスコは、8月27日、バチカンで、国際カトリック国会議員ネットワークの会員らとお会いになった。

 同組織は、様々な国のカトリックの国会議員による、党派を超えた自主参加のネットワークで、2010年に発足した。

 この日、バチカンを訪問したのは、同ネットワークの集いに参加した200人。

 教皇は参加者らへの挨拶で、パンデミックの影響に苦しむ今日の世界の困難な状況を見つめられた。

 多くの感染者や死者、経済・社会へのダメージをもたらしたこの危機について、教皇はワクチンの製造・供給など最近の進歩に触れる一方で、この克服に至るには取り組むべき仕事がまだたくさん残っている、と話された。

 このような危機の中で、今、国会議員たちの役割はまたとなく重要、と述べた教皇は、ただウイルスに打ち勝つだけでなく、貧困、社会的不平等、失業、教育へのアクセスの欠如など、パンデミックが浮かび上がらせ、拡大させた問題の奥深い原因と向き合うことの必要を説かれた。

 また、教皇は、共通善に奉仕し、自分個人の利害より皆の幸福を優先させる良い政治は、普遍的兄弟愛と平和な社会のために不可欠なもの、と強調された。

 教皇は今日のもう一つの挑戦として、共通善のためのテクノロジーの管理の問題を指摘。

 科学・技術の進歩におけるリスクとチャンスについて倫理的な考察を深め、テクノロジー自体の発展ではなく、人間の 統合的発達と平和の推進を中心に据えた、法律の制定や国際法の整備のためにいっそうの努力を励まされた。

 パンデミックに傷ついた世界をいやし、テクノロジーを人類のために役立たせることができる、より受容性と持続性ある未来のために、責任感ある市民たちと共に、共通善の原則に育まれた指導者たちが必要とされていると、教皇は国会議員らを励まされた。

27 8月 2021, 13:05