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教皇フランシスコによる2021年6月13日(日)のお告げの祈り バチカン・聖ペトロ広場 教皇フランシスコによる2021年6月13日(日)のお告げの祈り バチカン・聖ペトロ広場 

教皇「毎日善の種を蒔きつつ前に進もう」日曜正午の集い

教皇フランシスコは、6月13日(日)のお告げの祈りの説教で、マルコ福音書の「からし種」のたとえを取り上げられた。

 教皇フランシスコは、6月13日(日)、正午の祈りの集いで、マルコ福音書の「からし種」のたとえ(参照 マルコ4,26-34)をテーマに、説教を行われた。

 イエスはここで、神の国をからし種に、すなわち非常に小さいが、蒔くと大変に大きな木に成長する種にたとえられた。

 教皇は、これが神のなさり方である、と述べ、世の喧騒や多忙な生活が、わたしたちが立ち止まり、神がいかに歴史を導いておられるかに気付くことを妨げている、と話された。

 それでも、神の業は小さな良い種のように静かに働き、ゆっくり芽を出し、やがて、皆がそこで休める、大きく茂る木のようになる、と教皇は語った。

 そして、わたしたちの良い行いがたとえ小さなことのように見えても、すべての良いものは神に属すがゆえに、それは謙遜に時間をかけながら、多くの場合、隠れた形をとって実を結ぶ、と説かれた。

 人生の様々な状況において、悪の力が善に勝るように見えたり、努力してもまったく結果に表れないことに失望することがあるが、イエスのからし種のたとえはわたしたちに信頼を呼び覚ましてくれる、と教皇は話した。

 教皇は、福音書は、わたしたちの生活や歴史の中で働かれる神の現存を見出すために、見かけにとらわれずそれを超えた先を見詰めるように招いている、と強調。

 このような信頼をもって、毎日善の種を蒔きつつ前に進む態度が、特に今、パンデミックからより良い形で脱するために必要である、と指摘さ れた。

 また、教皇は、信仰の危機や様々な計画の失敗を前に、教会においても毒麦が育つことがある、と述べつつも、種蒔きの実りはわたしたちの能力によるのではなく、神の働きにかかっていることを忘れてはならない、と話された。

 教皇は、「小さな物事を通して働かれる神の偉大さを発見し、失望の誘惑に打ち勝つことを教えてください」と、主の謙遜なはしため、聖母マリアに祈られた。

13 6月 2021, 15:26