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国際通貨基金と世界銀行が春季会合開催 国際通貨基金と世界銀行が春季会合開催 

国際通貨基金と世界銀行会合に教皇の書簡

教皇フランシスコは、国際通貨基金と世界銀行の会合に書簡をおくられた。

 教皇フランシスコは、国際通貨基金と世界銀行の会合に書簡をおくられた。

 国際通貨基金(IMF)と世界銀行は、現在、バーチャル形式で春季会合を開催している。

 教皇は、同会合の参加者に宛てた書簡を、教皇庁人間開発省長官ピーター・タークソン枢機卿に託された。

 この中で教皇は、新型コロナウイルスによるパンデミックが社会・経済・エコロジー・政治にもたらした危機に触れ、同会合が、普遍的な善の促進を目指し、より受容的で持続可能な新しい解決を生み出すための復興モデルに寄与することを願われた。

 そして、この復興の概念が、ごく一部の人が世界の半分の豊かさを所有している、不平等で持続不可能な経済・社会生活に戻ることであってはならない、と述べている。

 パンデミックは誰も一人では救われないことを思い出させたが、この危機から脱し、より人間的で連帯に満ちた世界を築くには、貧しい人の声に耳を傾け、未来の構築においてすべての人を考慮する、新しく創造的な形の社会・政治・経済的参与が必要、とも教皇は記した。

  教皇は、グローバルな連帯精神の必要を説く中で、最貧国が抱える債務の削減や、ワクチンをはじめとする医療支援、教育や就労などに対する援助を訴えた。

 同時に、教皇は、もう一つの債務問題として、「環境に対する債務」に触れ、このようなエコロジー債務を計算し、発展国が、再生不能エネルギー消費の制限だけでなく、貧しい国々の持続可能な発展プログラムの支援、環境問題対応のイノベーションのためのコスト負担等に寄与できるような、クリエイティブなシステムの考案・構築を呼びかけた。

08 4月 2021, 16:31