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教皇フランシスコ、バチカンで行われた祈り 2020年3月27日 教皇フランシスコ、バチカンで行われた祈り 2020年3月27日  (ANSA)

教皇「パンデミック下に希望をもたらす主の復活」

教皇フランシスコは、新型コロナウイルス危機をめぐるキリスト教的考察をテーマにした本に、序文を寄せられた。

教皇フランシスコは、新型コロナウイルス危機をめぐるキリスト教的考察をテーマにした本『交わりと希望』に、序文を寄せられた。

バチカン出版局(広報省)から発行されたこの書は、教皇庁キリスト教一致推進評議会名誉議長ヴァルター・カスパー枢機卿とゲオルグ・オーガスティン神父監修によるもの。同書は、今年6月、ドイツ語で発表された『コロナウイルス危機においてキリスト者であること』のイタリア語版で、今回の発行にあたり『交わりと希望』と新たに題された。

教皇は同書の序文で、突然の嵐のように襲った新型コロナウイルスによる危機が、世界のいたるところで、わたしたちの家庭や仕事や社会での生活を変えてしまった、と振り返り、家族・友人を失って悲しむ人々、経済的な窮地に立たされた人々、復活祭を共同体で公的に祝うことのできなかった信者たちに思いを向けている。

この劇的な状況は、人間のもろさや不確かさを浮き彫りにし、自分たちの生活設計の基盤であった物事に対する確信を揺るがせることになった、と教皇は述べている。

また、パンデミック危機は、わたしたちの生活の中の幸福やキリスト教信仰の宝について考えさせ、この嵐の中で自分たちを支えるための根をどこに深く張るべきかを考察させた、とも記している。

その中で、わたしたちは忘れていた人生の大切なことを思い出すと共に、何が一番重要で、何がそうでないかを熟考することになった。さらに、この緊急事態において、わたしたちは他者の連帯に依存していることを知ると共に、自分の人生を新しい方法で他者への奉仕に捧げるようにとの招きを感じることになった、と教皇は述べた。

この危機のさなかに祝った復活祭で、わたしたちが聞いた死に対するいのちの勝利のメッセージは、キリスト者はパンデミックによって麻痺したままではいけない、ということを教え、主の復活は希望と信頼と勇気をもたらし、わたしたちを連帯の中に強めた、と教皇は書いている。

わたしたちはこの危機の中で、別の種類の「感染」、心から心へと伝わる愛を学んだ、と強調する教皇は、特に医療関係者、司祭らの自発的で英雄的な献身を思い起し、感謝を表された。

新型コロナウイルス危機の第一段階では、公開ミサをとり行うことはできず、それは多くの信者たちにとって、エウカリスチア的な苦しい断食の時であったが、一方で、キリストの名のもとに二人、三人と集う時、その中に主がおられることを信者たちは体験した、と教皇は指摘。

メディアを介してのミサは、緊急事態下の一つの解決であったが、バーチャルな放送は、聖体祭儀における主の真の現存にとって代わることはできないために、今、通常の典礼生活に戻りつつあることをうれしく思う、と綴られた。

教皇は、コロナウイルス危機におけるキリスト者を考察する同書が、人々に新しい希望と連帯を生むことを願われた。

29 7月 2020, 16:32