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崩落したイタリア・ジェノバの高架橋  2018年8月15日撮影 崩落したイタリア・ジェノバの高架橋  2018年8月15日撮影  (AFP or licensors)

イタリア・ジェノバの高架橋崩落事故から1年、教皇の書簡

イタリア・ジェノバの高架橋崩落事故から1年、教皇フランシスコは書簡を発表された。

イタリアのジェノバの高架橋崩落事故から1年、教皇フランシスコは書簡を通し、市民にメッセージをおくられた。

2018年8月14日、イタリア北西部ジェノバで、同市とヴェンティミーリア間を結ぶ高速道路の高架橋の一部が崩れ落ちた。

ポルチェヴェーラ川を挟んで住宅や工場が密集する地区で起きたこの崩落事故は、橋の上を走行していた車両はもとより、橋の下で働いていた人々をも巻き込み、43人が死亡する惨事となった。

また、この事故で、橋周辺の600人近い住民が、安全確保のために退去を余儀なくされた。

崩落により、ポルチェヴェーラ川を横断する部分が大きく欠損した高架橋は、2019年6月28日、残りの主要部分が爆破解体された。

事故から1年、教皇は、ジェノバの地元紙「イル・セーコロ・デーチモノーノ」に書簡を寄せられた。

この中で教皇は、多くの犠牲者、負傷者を出し、住民の生活を一変させたこの痛ましい事故を振り返りつつ、この事故が人々に与えた傷と、失ったものへの悲しみ、災害は防げたのでないかという癒えない思いに寄り添われた。

教皇は、このような悲劇を前に解答はなく、わたしたちにできることは、泣き、沈黙し、人間の作るもののはかなさを思い、祈ることだけである、と述べられた。

しかし、一方で、教皇はジェノバの人々に、こうした人生の出来事が社会を織りなす絆を断ち切り、歴史を築いてきた記憶を消し去ることがないようにと願われた。

「皆さんは一人ぼっちではない」と述べた教皇は、神なる御父はわたしたちの叫びに、御子イエスをもって答えられた、と強調。イエスはわたしたちに先立って苦しみと死を通過され、ご自身の上にわたしたちの苦しみをすべて引き受けられた、と記された。

また、十字架上のイエスは一人ではなく、その下には御母マリアが立っておられた、と教皇は指摘。十字架の下で、御子の苦しみを分かち合われたように、マリアはわたしたちのそばにいて、愛をもってわたしたちを見守っておられる、と説かれた。

同様に、ジェノバの教会もまた皆さんと共にあり、苦しみや困難を分かち合っている、と教皇は記された。

教皇はジェノバの人々の大きな連帯精神を称えると共に、悲劇に負けず立ち上がり、前を見て希望を失うことがないようにと、励ましをおくられた。

13 8月 2019, 16:02