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教皇フランシスコ、バチカンでの一般謁見 2019年5月29日 教皇フランシスコ、バチカンでの一般謁見 2019年5月29日 

一般謁見:教皇、「使徒言行録」を介した考察を開始

教皇フランシスコは、一般謁見で、「使徒言行録」を介した一連のカテケーシスを開始された。

教皇フランシスコは、バチカンで5月29日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、先週「主の祈り」をめぐる考察を終了された教皇は、この日から「使徒言行録」を介した考察を始められた。

教皇は、福音書記者・聖ルカによって記された「使徒言行録」は、「旅」について語っており、その「旅」とは、「世における福音の旅」であると話された。

この旅の中で御言葉と聖霊は素晴らしい結びつきを示しているが、実際「使徒言行録の」主役は、御言葉と聖霊である、と述べられた。

「主は仰せを地に遣わされる。御言葉は速やかに走る」と「詩編」(147,15)にあるように、神の御言葉は走り、その御言葉が降りたすべての地を潤す、と教皇は語り、御言葉を伝えるそのダイナミックな力は、人間の雄弁さではなく、言葉を清いものとし、それに命を与える神の力、聖霊の力によるものである、と強調された。

聖霊のおかげで使徒たちは選ばれ、聖霊は彼らの福音宣教における忍耐と実りを保証した。それは、聖霊が今日もわたしたちの宣教を支えているのと同様である、と教皇は説かれた。

福音書はイエスの復活と昇天を結末とするが、「使徒言行録」の物語は、まさにここから、復活の主の命があふれるほどに教会に注ぎ込まれたところから始まる、と教皇は解説。

復活の主がご自身の弟子たちを派遣したのは、現在を不安のうちに生きるためではなく、時代と結びつきながら、聖なる歴史が広がるのを待ち、時間と空間の主である神の歩みに備えるためであった、と話した。

使徒たちは、最後の晩餐でイエスが聖体を与えてくださった出来事を証しするその高間で、主の家族のように共に生き、忍耐をもって祈り、一つになって、神の力の訪れを待っていたが、彼らのこの体験を豊かにしていたのは、愛に忠実であることを主から最初に学んだマリアと女性たちの存在であった、と指摘された。

主の歩みを待つ忍耐、主の業を自分たちで作り出すという誘惑に屈せず、祈りのうちに従順に生き、聖霊を呼び求めつつ教会の一致を育む忍耐を、わたしたちも主に祈りましょうと、教皇は信者らを招かれた。

29 5月 2019, 17:55