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教皇フランシスコ、虐待の通告義務とそのための制度整備を促す自発教令発表 教皇フランシスコ、虐待の通告義務とそのための制度整備を促す自発教令発表  (Vatican Media)

教皇、虐待の通告義務とそのための制度整備を促す自発教令発表

教皇フランシスコは、自発教令「ヴォス・エスティス・ルクス・ムンディ」を発表された。

教皇フランシスコの自発教令の形をとった使徒的書簡「ヴォス・エスティス・ルクス・ムンディ」が発表された。

この自発教令は、虐待や暴力を届け出るための新しい手続きを定め、司教や修道会の長上らにとるべき態度を周知させるもの。

これによって、聖職者や修道者は、虐待を通告することが義務付けられ、各教区は、一般の人々が通告のためにアクセスしやすい制度を整えることになる。

「『あなたがたは世の光である。山の上にある町は、隠れることができない』(マタイ5,14)。わたしたちの主イエス・キリストは、すべての信者に、徳と誠実と聖性の輝ける模範となるよう招いている」

このように始まる教皇フランシスコの新しい自発教令は、聖職者・修道者による性的虐待や、虐待調査への介入やごまかしにつながる、司教や修道会の長上の不注意との闘いを目的としている。

教皇は「性的虐待の犯罪は、わたしたちの主を侮辱し、被害者に身体的・心理的・霊的損害を与え、信者の共同体を傷つける」と述べ、これらの犯罪を防止するための司教らの特別な責任に言及している。

同文書は、2019年2月にバチカンで開催された「教会における未成年者の保護」をめぐる司教会合の成果の一つとして、カトリック教会全体に適用される普遍的な規則を記したものである。

その主な内容の中でも重要なものは、世界のすべての教区に、2020年6月までに、聖職者・修道者による性的虐待、児童ポルノ素材の使用、その虐待の隠ぺいについて、「一般の人々が通告するための、アクセスが容易な、常設のシステム」を備えることを義務づけている点である。

この規則は、その「システム」がどのようなものであるかを定義せず、地域の文化や状況に合わせ、各教区の選択に任せている。

また、もう一つの重要な点は、すべての聖職者、修道者に対する、虐待に関するすべての情報を「ただちに通告する」義務である。この情報には、虐待の件の扱いをめぐる怠慢や、隠ぺいも含まれる。

これまで、この義務はある意味で個人の良心によるものであったが、今後は普遍的な一つの法規となった。

この義務は聖職者と修道者のためのものであるが、同文書は、すべての信徒もこのシステムを通して、虐待やハラスメントを、教会の同問題における担当責任者に勇気をもって通告するよう励ましている。

同文書は、未成年者および弱い立場にある成年者への虐待と暴力だけでなく、権威を悪用した性的暴力やハラスメントをも扱い、この通告義務は、聖職者側からの女子修道者に対するあらゆる暴力のケースや、成人の神学生あるいは志願者へのハラスメントのケースも含んでいる。

さらにこの文書では、隠ぺい行為の定義、未成年者だけでなく弱い立場にある成人への虐待のケース、各国の法規の尊重、通告者と被害者の保護に触れているほか、司教・枢機卿・修道会責任者など、タイトルを持った人々が関わるケースの調査、首都大司教の役割、信徒の協力者、無罪の推定、調査終了後の流れなどにも言及している。

教皇は、この新しい法的手段をもって、カトリック教会が虐待を防止し、この問題と闘うための新しい確固たる一歩を記すことを望まれている。

09 5月 2019, 17:56