「東西の架け橋として、出会いの推進を」教皇、ブルガリア各界代表に
ブルガリアを訪問した教皇フランシスコは、同国の各界代表に挨拶をおくられた。
5月5日(日)、ブルガリアを訪問した教皇フランシスコは、首都ソフィアの大統領官邸前で、ルメン・ラデフ大統領と並び、歓迎式典に臨まれた。
官邸内でラデフ大統領との個人会談を行われた教皇は、隣接の広場で、ブルガリアの政府関係者、各界代表、同国駐在外交団に挨拶をおくられた。
この中で教皇は、東西ヨーロッパの橋、東方世界に開く扉として多様な文化・文明が交差する地、またキリスト教の古い伝統に根差した国、ブルガリアを訪れたことに喜びを表された。
またブルガリア正教会をはじめ、カトリック教会、ユダヤ教、イスラム教など諸宗教代表らも参加したこの席で、教皇は「宗教の真の教えは、平和の価値と深く結ばれている」との確信を強調された。
教皇は、2002年5月にローマ教皇として初めてブルガリアを訪問した聖ヨハネ・パウロ2世、そして最初の教皇使節として同国に赴任し、ここで10年近くキリスト教徒間の兄弟的協力を推進したアンジェロ・ジュゼッペ・ロンカッリ師、後の聖ヨハネ23世を思い起こされた。
さらに、1968年より、半世紀以上にわたり、聖チリロ・聖メトジオの祝日に、ブルガリアからローマに使節が派遣されてきたことにも触れた教皇は、両聖人の教会間、人民間の対話と調和の模範は、世紀を経て受け継がれていると述べられた。
共産独裁政権の終焉から30年、当時自由と活力にあふれたブルガリアが現在直面している、失業と人口流失の問題に教皇は言及。
若者たちが尊厳ある生活を祖国でおくることができるよう、あらゆる努力を当局に願うと共に、一方で、様々な理由で、この国の扉を叩く移民たちに対し、東西の架け橋である同国が目を閉じることなく、文化や民族の出会いを積極的に推進して欲しいと希望された。
05 5月 2019, 15:40