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ローマ市庁舎を訪問した教皇フランシスコ 2019年3月26日 ローマ市庁舎を訪問した教皇フランシスコ 2019年3月26日 

教皇、ローマの市庁舎を訪問「受容と統合を目指す都市に」

教皇フランシスコは、ローマの市庁舎を訪問、市長や地元行政関係者に挨拶をおくられた。

教皇フランシスコは、3月26日午前、ローマ市内のカンピドリオの丘にある、同市市庁舎を訪問された。

教皇フランシスコは、ローマ司教として同市の市庁舎を訪問した4人目の教皇となった。

これまで、1966年の聖パウロ6世の訪問を最初とし、1998年に聖ヨハネ・パウロ2世、2009年にベネディクト16世が、それぞれカンピドリオを訪れている。

この朝、ローマ市庁舎パラッツォ・セナトリオを訪れた教皇フランシスコは、ヴィルジニア・ラッジ、ローマ市長に迎えられた。

教皇は、市長の執務室で、ラッジ市長と個人会談を持たれた。

会談後、教皇は市長の案内を受けて、庁舎のバルコニーから、フォロ・ロマーノやコロッセオなどの遺跡群を眺められた。

続いて、ジュリオ・チェーザレ・ホールで、教皇と市議会関係者との出会いが行われた。

教皇は関係者への挨拶で、2015年12月8日から2016年11月20日まで記念された「いつくしみの特別聖年」をはじめ、多くの教会行事に際してのローマ市の日頃の協力に深い感謝を述べられた。

古代から現代に至る長い歴史の中で、ローマが常に世界の様々な地方、異なる社会・経済カテゴリーの人々を、そのアイデンティティーや正当な違いを尊重しながら受け入れてきたことを思い起こされた。

そして、イタリアの首都、カトリックの中心地としてのローマが持つ、地上の権力と霊的な力との絶えざる対話、それらの相互尊重の上に築かれた協力関係という、独自の性格を指摘された。

教皇は、ローマがその高き理想と偉大な歴史を維持し、今日の変遷する様相の中で、文明の灯台、受容の師であり続けるようにと願われた。

そして、カトリック教会は、この都市がその最も高貴な顔と、キリスト教的愛、市民的良心を保つことができるよう、ローマの市政者と市民に協力していくことを望んでいる、と述べられた。

ローマが、人々をつなぐ「橋」としての都市であるよう希望される教皇は、特に戦争や貧困を逃れ、尊厳ある生活を求める多くの移民たちに、腕を広げるようにと励まされた。

教皇は、ローマがこの歴史的挑戦の時において、受容と統合を目指しながら、緊張や諸問題を、出会いと成長のチャンスに変えていくことを期待された。

教皇は市庁舎の職員や、広場に集った市民らに挨拶をおくり、正午過ぎ、バチカンに戻られた。

26 3月 2019, 16:48