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降誕祭のメッセージと祝福をおくる教皇フランシスコ 2018年12月25日 バチカン 降誕祭のメッセージと祝福をおくる教皇フランシスコ 2018年12月25日 バチカン  (Vatican Media)

2018年度降誕祭:教皇フランシスコによるメッセージと祝福

教皇フランシスコは、2018年度降誕祭のメッセージと祝福をローマと全世界に向けておくられた。

12月25日、カトリック教会の典礼暦は、2018年度の主の降誕の祭日を迎えた。

クリスマスのローマは、朝から透き通った青空に恵まれ、バチカンの広場から、正面の大通りまで、多くの巡礼者たちの波が続いた。

前日24日、バチカンの聖ペトロ大聖堂で、降誕祭の深夜ミサを捧げた教皇フランシスコは、25日正午、同大聖堂の中央バルコニーから、クリスマスに際してのメッセージと、ローマと全世界に向けた荘厳な教皇祝福、「ウルビ・エト・オルビ」をおくられた。

教皇はこの中で、神は善い御父であり、わたしたちは皆兄弟である、という、降誕祭の普遍のメッセージを強調された。    

教皇フランシスコの2018年のクリスマス・メッセージは以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん、クリスマスおめでとうございます!

ローマの信者の皆さん、巡礼者の皆さん、そして世界各地から中継で結ばれたすべての皆さんに、ベツレヘムの喜ばしい知らせを新たにしたいと思います。「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心にかなう人にあれ」(ルカ2,14)。

洞窟に最初に駆け付けた羊飼いたちのように、神がわたしたちに与えてくださったしるし、「布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子」(ルカ2,12)を前に、驚きをもって立ち止まりましょう。沈黙のうちに、ひざまずき、そして礼拝しましょう。

おとめマリアから、わたしたちのために生まれたこの幼子は、わたしたちに何を語るのでしょうか。降誕祭の普遍のメッセージとは何でしょうか。それは、神は善い御父であり、わたしたちは皆兄弟である、というメッセージです。

この真理は、人類についてのキリスト教的見方の基礎となるものです。イエス・キリストがわたしたちに与えてくださった兄弟愛無しでは、より正しい世界を目指すわたしたちの努力は困難で、どんなに素晴らしい計画も魂のない形骸的なものになる恐れがあります。

こうしたことから、わたしのクリスマスのお祝いの言葉は、兄弟愛を願うものです。
それは、あらゆる国と文化の人々の間の兄弟愛。
異なる考えを持った、しかし互いに尊重し、耳を傾け合える人々の間の兄弟愛。
異なる宗教を持った人々の間の兄弟愛です。

イエスは、神の御顔を、それを求めるすべての人に啓示されるために来られました。

そして、神の御顔は、一つの人間の顔の中に表されました。天使の中にではなく、ある時代の、ある場所に生まれた、一人の人間の中に現れました。こうして、その受肉をもって、神の御子は、救いは愛や、受け入れ、実に様々な民族・言語・文化を共有するわたしたち、この哀れな人類への尊重を通して行われることを教えてくれるのです。わたしたちは、人類において、皆兄弟です。

こうして、わたしたちの違いは、難点でも危険でもなく、豊かさとなるのです。モザイクを作ろうとする芸術家のように、少ないよりも、より多く色の小片を持っていた方がよいのです。

家庭での経験が、わたしたちにそれを教えてくれます。兄弟姉妹間で、わたしたちは一人ひとりが異なり、意見が合わないこともありますが、分かちがたい絆によって結ばれ、両親の愛は、自分自身のことを愛せるようにと助けてくれます。これと同じことが、人類家族にも言えるのです。ここでは神が親であり、わたしたちの兄弟愛の基礎であり、力なのです。

このクリスマスが、わたしたちを人類として一致させ、すべての民族を絆でつなぐ兄弟愛を再発見させてくれますように。イスラエルとパレスチナの人々が対話を取り戻し、平和への歩みをもって、聖地を70年もの間引き裂いてきた紛争に終止符を打つことができますように。主は愛の御顔を表すために、その地を選ばれました。

幼子イエスが、愛する、傷ついたシリアに、長年の戦争の後で、兄弟愛を再び見出させてくれますように。国際共同体が、決意をもって、分裂と利害関係を超えた政治的解決に努め、シリア国民、特に故郷を離れ、他所に避難している人々が、祖国に戻り、平和に暮らすことができますように。

イエメンのことを希望をもって思います。国際共同体の仲介によってもたらされた停戦が、多くの子どもたちと国民の、戦争と飢饉による苦しみを和らげることができますように。

アフリカのことを思います。そこでは多くの人々が避難し、難民化し、人道的支援と食糧の保障を必要としています。神なる幼子、平和の王が、武器を鎮め、アフリカ大陸全土に兄弟愛の新たな日の出をもたらしてくださいますように。そして、政治・社会において和解のために取り組む人々の努力を祝してくださいますように。

クリスマスが、朝鮮半島を一つにする兄弟的絆を再び強め、始めた歩み寄りを継続し、皆に発展と幸福を保証する合意的解決への到達を可能としてくれますように。

この祝福の時がベネズエラに調和を取り戻させ、社会のすべての構成員が、国の発展のため、最も弱い立場にある人々の支援のために、兄弟として共に働くことができますように。

お生まれになった主が、平和を長く待ち望む、愛するウクライナに慰めをもたらしてくださいますように。すべての国の権利を尊重する平和によってのみ、国は受けた苦しみから立ち直り、自国民に尊厳ある生活条件を再び取り戻させることができます。わたしは同地域のキリスト教共同体に寄り添い、彼らが兄弟愛と友情の関係を育むことができるよう祈ります。

幼子イエスを前に、親愛なるニカラグアの人々が、互いを兄弟として改めて見出すことができますように。分裂と不和が勝ることなく、皆が和解のために努力し、国の未来を共に築くことができますように。

わたしはここで、イデオロギー的、文化的、経済的な植民化に耐える人々を思い起こしたいと思います。そこで、彼らは自由とアイデンティティーを引き裂かれ、飢えと、教育・医療サービスの不足に苦しんでいます。

主の降誕を、敵意と言わずとも、困難な背景の中で祝っている、わたしたちの兄弟姉妹たち、中でもキリスト教共同体が少数派として、弱い立場に置かれたり、軽視されたりしている場所に、特別な思いを向けます。主が彼らとすべての少数派の人々に、平和のうちに暮らし、宗教の自由をはじめとする自らの権利を認められる恵みを、与えてくださいますように。

今日、わたしたちが観想する、飼い葉桶の中の弱く凍えた小さな幼子が、地上のすべての子どもたちと、すべてのか弱く無防備な、見捨てられた人々を守ってくださいますように。救い主の降誕から、皆が平和と慰めを受け、唯一の天の御父から自分が愛されていることを感じ、互いを見出し、兄弟として生きることができますように!

25 12月 2018, 12:41