「学校との建設的な対話と相互協力を」教皇、イタリアの保護者たちに
教皇フランシスコは、9月7日、パウロ6世ホールで、イタリアの保護者らとお会いになった。
この日、バチカンを訪れたのは、イタリア保護者会連合の代表者らとその子どもたち。
1968年、イタリアの有志の保護者たちによって始められた同連合は、現在国内の200以上の保護者会によって構成されている。
教皇は参加者への挨拶で、今年で創立50年を迎えた同連合の、キリスト教倫理のもと、新しい世代への教育と、社会生活の主役としての家庭の役割を推進する、その活動に感謝を表された。
子どもたちの教育において、学校は家庭にとって第一のパートナーであるべきと述べた教皇は、その一方で、今日、保護者側が教師たちの仕事を以前のようには評価せず、また教師側も学校での保護者の存在を面倒に感じるという、信頼の欠けた両者の関係を指摘された。
こうした傾向に対して、教皇は、学校との協力なしでは、家庭での教育活動は孤立してしまい、現代の教育現場の様々な挑戦に立ち向かうことができないと述べ、学校と教師に対する信頼を育み、寛大な協力関係を築くよう、保護者らに願われた。
「一人の子どもを育てるには、一つの村が要る」というアフリカの諺を教皇は引用。
頻繁な対話なしに信頼は築けず、相互信頼なしに共同体はありえず、共同体なしでは教育はできない、と話し、保護者と学校との建設的な対話を実現し、相互の協力を育てるようにと助言された。
「子どもは、皆さんがこれまでいただいた恵みの中で、最も大切なもの」と述べた教皇は、子どもたちを心を込めて育てると共に、子どもたちの成長と成熟のために必要な自由をも尊重し、彼らがいつか自分の人生の恵みに気付くことができるように、と話された。
そして、教皇は、何が良いことで、何が悪いことかを見分けることができるように、子どもたちに倫理的な識別を教えることの重要性を説かれた。