アイルランド訪問:「一生をかけて愛を育てる」教皇、ダブリン準大聖堂で夫婦たちとの出会い
アイルランド到着初日8月25日、午前中に大統領と首相、各界要人と会見された教皇は、午後から「家庭」をテーマにした教会関係の行事に入られた。
教皇が訪問されたダブリンの聖マリア臨時司教座聖堂は、1825年に献堂された美しいネオゴシックの聖堂で、カトリック教会・ダブリン教区の司教座が置かれている。
ここで教皇は、若い人々を中心に、多くの夫婦とお会いになり、家庭の喜びや試練を語る彼らの声に耳を傾けられた。
聖堂内にたくさんの若い夫婦の参加者をご覧になった教皇は、「今の若い人は結婚したがらないと聞くが、皆さんを見ていると、それは本当ではないようです。結婚して、人生を分かち合うことは、素晴らしいことです」と喜ばれた。
また、教皇は赤ちゃんの泣き声に未来の希望を示すと同時に、お年寄りの夫婦たちの知恵に学び、家族のルーツを大切にするよう勧められた。
「今の時代、永続する貴重なものなどあるのだろうか」という問いに対し、教皇は、暫定的な文化を生きるわたしたちは、現実に一生続くものに対し慣れていない、と話された。
夫婦が「一生」と誓った愛も、愛を育てる努力をしないと長続きしないと教皇は指摘。
「一生をかけて」とは、「一生をかけて愛を育てる」ということ、なぜならば愛は暫定的ではないからです、と説かれた。
キリスト者の男女は、結婚の絆を結ぶ時、神の恵みのもとに、自由意思をもって、忠実で継続する愛を互いに与え合い、彼らの一致は秘跡に高められる、と教皇は述べた。
「イエスは常に夫婦を見守り、忠実と不解消性のうちに互いを与え合うその一生を支えられます」、「夫婦にとってイエスは、試練の時の砦です」、と話された。
また、教皇は、家庭が他の弱い人々に連帯を示し、子どもたちに愛徳の業を伝えることの重要性を強調。
「エゴイズムと自己優先の吹き荒れる現代、世界は愛の革命を必要としています。この革命を、皆さん自身と皆さんの家庭から、始めてください」と夫婦たちを励まされた。