教皇「対話の橋を架けよう」サラエボで開催の倫理神学会議に
教皇フランシスコは、サラエボで行われた倫理神学の国際会議にメッセージをおくられた。
7月26日から29日まで、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで、「世界教会におけるカトリック倫理神学」(Catholic Theological Ethics in the World Church, CTEWC)の主催で、「橋を架けることが困難な時代に:今日のカトリック倫理神学」をテーマに、国際会議が開かれた。
この会議では、今日の世界的テーマである、環境保全や、難民・移民などの問題について、倫理神学の視点から考察がなされた。
教皇は参加者に宛てたメッセージの中で、会議の開催地サラエボを「橋の都市」と表現。
異なる民族、文化、宗教、政治思想が交差する中、分裂と緊張を超えて、再構築のために歩むこの都市が、会議にインスピレーションを与えるであろうと指摘された。
教皇は「壁ではなく、橋を」という言葉を繰り返しながら、世界から壁を取り除き、兄弟愛の橋を築く必要を強調。
環境や移民などをめぐる問題が拡大・複雑化するこの時代、すべての人が運命を共にするこの世界で、皆がより良く生きることができるよう、助け導く、リーダーシップが必要と述べた。
教皇はCTEWCがこれまで培ってきたネットワークを生かして、世界の様々な問題に、倫理神学の立場から、情熱をもって対話の橋を架けることを願われた。
27 7月 2018, 18:32