検索

バチカンで開催中の「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」 バチカンで開催中の「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」 

アマゾン特別シノドス:全体会議3日目

「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」は、3日目の全体会議が行われた。

「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」は、10月9日、バチカンのシノドスホールで、3日目の全体会議を行った。

9日午前に行われた第5回全体会議の発表・討議では、アマゾン地域で起きている、資本主義的発展モデルによる自然破壊や、森林火事、社会腐敗、違法な栽培などについて、懸念が示された。

また、アマゾンの孤立先住民を保護し、人権を守るために、教会による国際的な組織を設ける必要が提案された。

アマゾン住民の必要に教会が応えるために、地元の文化や言語を尊重した典礼、既婚者の司祭叙階、信徒の最大の活用などについて、これらの提案を頭から除外することなく、司教らによる注意深い識別が行われることが希望された。

こうした中、多くの神学生らは独身性や貞潔の価値を再発見したいと望んでいる、という意見もあった。教会はこうした神学生たちの望みに対して沈黙することなく、教会の宝である、彼らの心に訴える神学を施し、育成に力を注いで欲しい、との願いが上がった。

女性をテーマにした発表もあり、アマゾンで女性への暴力が広がっていることが報告された。教会生活に女性たちがより参与するよう、宣教に従事する女性信徒の役職を制定してはどうかという意見もあった。

先住民の道徳価値と神学の関係についても発表があり、カトリックの本質的な普遍的価値を先住民的な鍵で再読する必要が指摘された。

同日午後の6回全体会議では、アマゾン地域における麻薬売買の悲劇とその人的・環境的影響などが伝えられた。

また、水力発電所建設による森林破壊や、自然秩序の崩壊の危険などについても報告があった。

司牧問題については、信者たちの信心業の伝統や習慣を大切にすること、宗教的植民地主義から離れた信頼を育む宗教対話やエキュメニズムの必要なども言及された。

10 10月 2019, 19:30