アマゾン周辺地域のための特別シノドス:「討議要綱」発表
今年10月に開催される「アマゾン周辺地域のための特別シノドス」の討議要綱が発表された。
バチカンで、今年10月、「アマゾン周辺地域のための特別シノドス(世界代表司教会議)」が開催される。
「アマゾン、教会と統合的エコロジーのための新たな歩み」をテーマとするこのシノドス開催に先立ち、会議の指針・ベースとなる討議要綱が、6月17日、シノドス事務局より発表された。
討議要綱は、第一部「アマゾンの声」、第二部「統合的エコロジー:土地と貧しい人々の叫び」、第三部「アマゾン地域における預言的教会:挑戦と希望」から構成される。
ここで定義されるアマゾン地域は、ブラジル、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナを含む、780万平方㎞に広がり、そのうちアマゾン熱帯雨林は、530万平方㎞、地球上の熱帯雨林の約40%を占める。
第一部「アマゾンの声」では、このアマゾンの地域と人々の現実を展望。アマゾンの自然と結びついた人々の営み、文化に注目しつつ、その豊かな環境と、住民の生活や人権が、破壊と搾取によって脅かされている現実を見据える。
第二部「統合的エコロジー:土地と貧しい人々の叫び」では、統合的エコロジーの視点から、アマゾン地域が傷つけられ、歪められ、苦しみや暴力、汚職の舞台となっている現状を知り、組織犯罪や人身取引の犠牲になる人々、住み慣れた土地を離れざるを得ない人々、また多くの危機にさらされている未接触部族の状況などを考察する。一方で、自然と深く関わってきたアマゾンの人々の叡智が、人類の希望でもあることを発見する。
第三部「アマゾン地域における預言的教会:挑戦と希望」では、アマゾン地域の教会の新たな歩みを模索。福音宣教、インカルチュレーション、典礼、遠隔地域での司牧など、様々な角度から問題を取り上げ、その対応や可能性を探る。
17 6月 2019, 18:52