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8月下旬、ダブリンで世界家庭大会、同大会25年の歴史 8月下旬、ダブリンで世界家庭大会、同大会25年の歴史 

8月下旬、ダブリンで世界家庭大会、同大会25年の歴史

8月下旬、アイルランドの首都ダブリンで、カトリック教会の「世界家庭大会」が開かれる。キリスト教的家族の祝祭である、同大会の歴史を振り返る。

カトリック教会の「世界家庭大会」が、アイルランドで、間もなく開催される。

今回で第9回目を迎える「世界家庭大会」(World Meetings of Families2018)は、8月21日(火)から26日(日)まで、アイルランドの首都ダブリンを会場に行われる。

最終の2日間、教皇フランシスコはダブリンを訪問。大会の頂点となる「家庭の祝祭」(25日)と「閉会ミサ」(26日)に参加される。

聖ヨハネ・パウロ2世の先見性

「世界家庭大会」誕生の発端は、今から25年前にさかのぼる。

1993年6月6日、バチカンの聖ペトロ広場で行われた、フォコラーレ運動のファミリー・フェスティバルの閉会ミサで、教皇聖ヨハネ・パウロ2世は、一つの重要な予告を行った。

それは、国連が1994年を「国際家族年」に定めたことに伴い、カトリック教会も同年に「家庭年」を記念し、その10月、バチカンで、「家庭:愛の文明の中心」をテーマにした大会を開催するというものであった。

ヨハネ・パウロ2世の家庭司牧に対する思いは強く、この最初の大会よりすでに13年前の1981年、使徒的勧告「家庭‐愛といのちのきずな」を発表しているほか、「家庭年」が記念された1994年2月には、書簡「家庭への手紙」を記されている。

こうして、「世界青年の日(ワールドユースデー)」と同様に、ヨハネ・パウロ2世の直観によって始められた世界中の家庭の集いは、カトリック教会にとっての大きな贈り物となり、それらは後任の教皇らに引き継がれながら、より成長し、豊かさを増していくことになった。

「世界家庭大会」は、これまで、ローマで2回、そしてリオデジャネイロ、マニラ、バレンシア、メキシコ・シティ、ミラノ、フィラデルフィアで開催されてきた。

最初のローマ大会から、3年後の1997年10月、ヨハネ・パウロ2世は、ブラジルのリオデジャネイロで「家庭:人類の贈り物、課題、希望」をテーマに、アメリカ大陸での集いを開催。

紀元2000年の大聖年には、再びローマを会場に、「家庭と社会の春」である子どもたちをテーマにした大会を開いた。ここで同教皇は、家庭の危機にも関心を寄せ、家庭内のドラマが生んだ傷に、教会がみ言葉の光といつくしみの証しをもって寄り添うようにと招いた。

2003年の家庭大会は、アジアを舞台にマニラで開催。「キリスト教的家族、第三千年期への善きおとずれ」をテーマに、ローマから参加する教皇ヨハネ・パウロ2世との映像中継を交えて行われた。ここで教皇は、「結婚に基礎を置く家庭は人類の遺産であり、現代の人々へのまさに福音である」と呼びかけている。

ベネディクト16世「家庭は愛と信仰を学ぶ場所」

ヨハネ・パウロ2世の帰天後、2006年スペインのバレンシアで行われた世界家庭大会を受け継いだのは、教皇ベネディクト16世であった。

この大会で、ベネディクト16世は、家庭内で信仰を伝え、継承することにテーマを置いた。神の似姿に造られた人間は愛するように招かれており、それは誠実に自分を他人に与えることで完成されると述べ、一人ひとりが愛を与え受け取ることを学ぶ特別な場所として、家庭の重要さを説いた。キリスト者の両親は、信仰と希望を証しする存在となり、神の恵みや働きかけ、キリストの福音が、子どもたちに真の形をもって伝わるよう努力しなくてはならないと呼びかけた。

2009年のメキシコ・シティ大会では、ヨハネ・パウロ2世のマニラ大会と同様に、ベネディクト16世もTV中継を通して参加者らに語りかけた。

ここで教皇は、家庭を「社会と人民のために不可欠な基礎」「子どもたちにとってのかけがえのない財産」「人類と普遍の価値の真の学び舎」として示した。人は一人で生まれ、生きているわけではなく、他者との交わりの関係にあると述べた教皇は、「不解消である結婚」に基礎を置く家庭の大切さを説き、人を自分の中に閉じ込めてしまう「いつわりの自由の概念」や利己主義に注意を促された。

2012年、世界家庭大会は、イタリア・ミラノに舞台を移した。「家庭、労働、祝祭」をテーマとしたこの大会で、ベネディクト16世は家庭内の問題で引き裂かれた家族たちの苦しみに触れ、「これらの家族が愛され、受け入れられていることを感じることができるよう、小教区とカトリック共同体ができる限りの努力をすることは、非常に大きな課題である」と述べると共に、「家庭生活を生きる召命は、決してやさしいものではないが、家庭の愛は素晴らしい現実であり、世界を変えていくことのできる唯一の力」であると強調した。

フランシスコ:シノドスの歩みと共に

教皇フランシスコと共に、世界家庭大会は、新たな家庭司牧のための、シノドスの歩みの一部として組み込まれていった。

2015年9月、米国・フィラデルフィアにおける大会は、家庭を主題にした2つのシノドス、2014年10月の第3回臨時総会(テーマ:「福音宣教の観点から見た家庭の司牧的課題」)と、翌年10月の第14回通常総会(テーマ:「教会と現代世界における家庭の召命と使命」)との間に行われた。

教皇フランシスコは、フィラデルフィア大会で「世界を創造する前に、神は愛された。神は愛だからである」「神はすべての愛と美と真理を家族に託された」と述べ、家族がその本質を真に発揮するのは、心を広げ、愛のすべてを受け入れる時と説かれた。

また、家庭生活につきものの様々な困難や試練に対し、「家庭は常に、わたしたちを復活と命に導く希望の工場」と語り、愛に向けて開き、信仰に支えられた家庭の姿を示された。

教皇は、家庭が教会と社会にもたらす貢献に触れ、家族たちに、教会を助け、傷ついた人類に対する平和と優しさと愛の預言的存在であって欲しいと願われた。

間もなく行われるダブリン大会のテーマは、「家庭の福音:世界のための喜び」。

教皇フランシスコは、この大会が、家庭をめぐる2つのシノドスの後の指針として発表された使徒的勧告「愛の喜び」の内容をより深め、分かち合う機会となることを望んでおられる。

10 8月 2018, 17:38