シノドス会場、バチカン・パウロ6世ホールのアトリウムの「サン・ダミアーノの十字架」と参加者たち 2023年10月6日 シノドス会場、バチカン・パウロ6世ホールのアトリウムの「サン・ダミアーノの十字架」と参加者たち 2023年10月6日  (Vatican Media)

シノドスの分科会、兄弟的な精神のうちに

「シノドス第16回通常総会・第1会期」の2回目のブリーフィングが行われた。

 「世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会」(テーマ:共に歩む教会のため − 交わり、参加、そして宣教)の第一会期が開催されているバチカンで、10月6日(金)、会議の進行状況を説明するブリーフィングが行われた。

 このブリーフィングでは、同シノドスの広報委員会の責任者を務めるパオロ・ルッフィーニ広報省長官によって、10月5日(木)午後の分科会と、10月6日(金)午前中の全体会議について報告が行われた。

 10月5日(木)午後に開かれた第2回分科会では、同日午前の第1回分科会に続き、シノドス討議要項中のセクションA「共に歩む教会のために。一つの統合的体験」の考察が続けられた。

 10月6日(金)の午前、第2回全体会議が、教皇フランシスコ出席のもとに行われた。この全体会議は、2つの場面に分けられた。

 前半、分科会の18人の「報告者」により、それぞれのグループ討議の「レポート」が発表された。

 後半では、22人の個人による発表が行われた。ここでは1人につき3分間の発言が行われ、4つの発表ごとに沈黙と祈りの時間が設けられた。

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 同シノドス広報委員会・事務官のシェイラ・ピレス氏は、分科会の雰囲気について、非常にシノドス的であり、参加者らは互いについて知ろうとしながら、まさに共に歩んでいる、と述べた。

 分科会のすべてのグループは様々な大陸の出身者から構成され、たとえばピレス氏が所属するグループは、アジア、アフリカ、北米、ヨーロッパの出身者からなるが、多様性の中にも兄弟的な精神があり、そこには共に歩もうという意欲がある、と語った。

 ルッフィーニ長官とピレス事務官は、前日(5日)の分科会の2セッションで取り上げられたテーマとして、「家族のようにすべての人を受け入れる教会」をめぐる考察が多かったと述べた。

 また、エキュメニズム、諸宗教対話、若者たちに対する認識、女性の参加の重要性、教会法・教皇庁・育成などの観点からの教会の制度の見直し、東西教会の関係、移民への寄り添いの必要、牧者としての司教の奉仕などがテーマに上がったという。

 さらに、ルッフィーニ長官は、ある発言はパウロ6世ホールのアトリウムにもコピーが掲げられている「サン・ダミアーノの十字架」に言及し、アッシジの聖フランシスコがその十字架の前で祈っている時に「行って、わたしの家を建て直しなさい」というキリストの声を聞いたエピソードに触れながら、「教会を建て直すための奉仕」というテーマを提示した、と述べた。

 このほか、「教会、また信者として、キリストに似ていないすべてと、福音にそぐわないことのすべてを、脱ぎ捨てることの重要性」が強調され、この中で注意すべき点の一つとして、奉仕に生きる代わりに、権力の独占に走る危険性が指摘されたという。

 シノドスのメンバーらは、迫害や戦争など重大な危機のため会議に参加できなかった人々を思い、特にウクライナの「苦しむ教会」に連帯を表した。

07 10月 2023, 19:04