生命アカデミー創立25周年に教皇の書簡
教皇フランシスコは、創立25年を迎えたバチカンの生命アカデミーに書簡をおくられた。
バチカンの生命アカデミーは、今年で創立25年を迎える。
教皇庁立生命アカデミーは、生命医学の近い将来の変化を確信した科学者・神のしもべ・ジェローム・ルジューヌの助言を受け、これに対する教会側の組織的な取り組みの必要を感じた教皇聖ヨハネ・パウロ2世によって、1994年2月11日に創立された。
同アカデミーは、創立時の教皇文書「ヴィーテ・ミステリウム」にあるように、「科学と技術を、人間とその基本的権利への奉仕に用い、人間の統合的善と神の救いの計画の実現に寄与する」ことを目的に、研究とインフォメーション活動を行っている。
教皇フランシスコは、同アカデミー創立25年にあたり、議長ヴィンツェンツォ・パリア枢機卿に宛て、書簡をおくられた。
この中で教皇は、人間の生命に対する基本的尊重の領域が、個人の態度だけでなく、組織的な選択のもとに、しばしば非情な方法で侵害されていると指摘。
特に堕胎と、病者の命を絶つことは、無関心と死の「反文化」ともいえる状況に人々を陥らせる、重大な悪であると述べられた。
個人の幸福の追求と、人類の共有すべき幸福との間の距離がますます広がる今、それはキリスト者にとって、苦しむ人々の叫びを受け止め、兄弟愛的ヒューマニズムと、個人と人々との連帯の新しいビジョンを提示するべき時である、と教皇は呼びかけておられる。
15 1月 2019, 19:07