教皇、イタリアの教会のシノドス関係者らと
教皇フランシスコは、5月25日、バチカンのパウロ6世ホールで、イタリアの教会のシノドス関係者らとの集いを持たれた。
教皇がお会いになったのは、イタリア国内の教会でシノドスを担当する司教や、地方教会でシノドスに関わった司祭、修道者、信徒たち。このうち司教たちは前日まで、バチカンで開催されたイタリア司教協議会の総会に参加していた。
関係者への挨拶で、教皇は、地方教会レベルのシノドスの歩みにおいて、互いに耳を傾け合うことによって得た回心と刷新の道を、これからも勇気をもって進み、小教区やキリスト教共同体が持つ力を引き出していくよう励まされた。
また、教皇はこの席で、2015年のフィレンツェにおけるイタリアの教会会議で述べた、教会を特徴付けるべき三つの顔、「謙遜」「無私無欲」「真福八端の精神」を改めて提示された。
第二バチカン公会議から60年経った今も、教会の中の選ばれた人たちだけが司牧活動を率いるという誘惑がまだ見られると教皇は指摘。
すべての人が自分の家と感じられるように、教会共同体を大きく開き、司牧のための組織や方法が小さなグループを生み出すものではなく、皆が喜びと責任を共有できる環境を育むものになるようにと希望された。
教皇は、他者の中にその人のカリスマと豊かな特性を見出すよう、また特に教会の中で目立たない人々、声を持たない人々、時には困難で複雑な過去のためにそこで疎外感を感じている人々に寄り添うよう呼びかけた。
さらに教皇は、司祭至上主義に陥らないことはもとより、新しい状況を前にして恐れから一種の守りの姿勢に入ったり、あるいは自分の影響力をことさらに示そうとすることがないよう司祭らに願った。
こうした中、シノドスは、喜びと謙遜と創造性のうちに歩み、わたしたちが皆弱い存在であり、互いの助けを必要としていることを自覚するようにと招いている、と話された。
教皇は、シノドスの歩みの主役はわたしたちではなく、聖霊である、と強調。
聖霊が耳を傾けさせ、対話させ、識別を照らし、そして何よりも調和を醸し出すのである、と説かれた。