9月の教皇の祈りの意向:死刑廃止のために

教皇フランシスコは、2022年9月の祈りの意向について、ビデオメッセージをおくられた。

 カトリック教会は、毎月、「教皇の祈りの意向」を示し、教会全体が日々の祈りの中で、その意向に基づいて祈るように招いている。

 2022年9月は、「死刑廃止」のために、次のように祈る。

 
 「人間の尊厳を侵害している死刑制度が、すべての国で法的に廃止されますように」。

 教皇フランシスコは、この祈りの意向をめぐり、ビデオの中で次のように述べられた。

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 世界では、死刑制度への反対が日々広がっています。教会にとって、これは希望のしるしです。

 法的に見て、死刑制度は必要ではありません。

 社会は、犯罪者が自らの罪をあがなう可能性を完全に取り上げることなしに、犯罪を効果的に抑制することができます。

 すべての法的判決は、希望の窓であるべきです。

 死刑は犠牲者に正義をもたらすことなく、むしろ復讐を促します。

 そして、起こりうる誤審を償うあらゆる可能性を妨げてしまいます。

 また、別の面から言えば、死刑は生命というわたしたちが受け取った最も大切な賜物を壊してしまう意味で、倫理的に受け入れられません。

 最後の瞬間まで、人は回心し変わることができる、ということを忘れないようにしましょう。福音の光に照らして、死刑制度は認めがたいものです。

 「殺してはならない」という戒は、無実の人にも、罪のある人にも言えることなのです。

 こうしたことから、全世界における死刑制度廃止のために力を合わせるようすべての善意の人にお願いします。

 祈りましょう。人間の尊厳を侵害している死刑制度が、すべての国で法的に廃止されますように。

 

 

01 9月 2022, 10:03