クラウディオ・フンメス枢機卿と教皇フランシスコ クラウディオ・フンメス枢機卿と教皇フランシスコ  (Vatican Media)

クラウディオ・フンメス枢機卿逝去に、教皇の悲しみ

サンパウロ名誉大司教、教皇庁聖職者省元長官、クラウディオ・フンメス枢機卿が、87歳で逝去した。

 ブラジルのサンパウロ名誉大司教、教皇庁聖職者省の元長官、クラウディオ・フンメス枢機卿は、7月4日、長い闘病を経て、87歳で帰天した。

 クラウディオ・フンメス枢機卿は、1934年、ブラジルのリオグランデ・ド・スル州モンテネグロのドイツ系の家庭に生まれた。洗礼名はアウリ・アルフォンソ。

 1956年、フランシスコ会に入会。クラウディオの修道名を受ける。1958年、司祭叙階。1975年、サントアンドレ司教。1996年、フォルタレザ大司教。1998年、サンパウロ大司教。2001年、枢機卿に任命される。2006年、教皇庁聖職者省長官。2010年、定年のため長官職を退官。2020年、アマゾン地域の教会協議会議長。

 フンメス枢機卿は、特に貧しい人々、アマゾンの先住民族への司牧に尽くし、これらの人々の声を2019年のアマゾン地域をテーマとしたシノドスなどで伝えた。

 2013年のコンクラーベでは、後に教皇フランシスコとなるホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿の隣に座り、ベルゴリオ枢機卿が教皇に選出された時、抱擁して、「貧しい人々を忘れないで」と励ましたエピソードでも知られる。

 教皇自身、選出後の報道関係者との会見で、フンメス枢機卿のこの言葉が胸に刻まれ、教皇名をアッシジの聖フランシスコにちなむものとした経緯を語っている。

 教皇は、サンパウロの大司教、オジロ・ペドロ・シェレル枢機卿に宛てた弔電で、フンメス枢機卿の逝去に深い悲しみを表した。

 フンメス枢機卿の、ブラジルの教会、教皇庁、またアマゾン地域における、福音の価値に常に導かれた熱心な奉仕を教皇は神に感謝された。

 教皇は、2013年3月13日のコンクラーベで貧しい人々を忘れないようにとフンメス枢機卿が頼んだ言葉をいつも生き生きと胸に保っている、と述べつつ、同枢機卿の永遠の安息を心から祈られた。

05 7月 2022, 15:30