通信社ロイターのインタビューに答える教皇フランシスコ 2022年7月2日 バチカン、サンタ・マルタ館 通信社ロイターのインタビューに答える教皇フランシスコ 2022年7月2日 バチカン、サンタ・マルタ館 

教皇、ロイター通信のインタビューに答える

教皇フランシスコは、通信社ロイターのインタビューに答えられた。

 教皇フランシスコは、通信社ロイターのジャーナリスト、フィリップ・プレッラ氏によるインタビューに答えられた。

 このインタビューは7月2日、教皇の住まいがあるバチカンのサンタ・マルタ館で行われた。

 インタビューの中で、教皇はご自身の辞任の可能性をめぐる問いに、「考えたこともない。今のところは、ノーだ」と答えた。

 これは、8月末に枢機卿会議や、教皇のイタリア中部ラクィラ訪問(同地には1294年に教皇職を自ら退位した聖チェレスティノ5世(ケレスティヌス5世)が葬られている)などが予定されていることから、教皇の退位が一部で憶測されたことに対し、教皇がその意志がないことを明確にしたもの。

 また、教皇は、昨年の結腸左半切除手術について「非常にうまくいった」と述べると共に、癌を懸念する声について、「うわさに過ぎない」と否定した。

 インタビューで、国際問題をテーマとする中、ウクライナ情勢に触れた教皇は、可能になり次第、モスクワとウクライナを訪問したいと、平和のための奉仕への意欲を表した。

 先日アメリカの連邦最高裁判所が、人工妊娠中絶について、「中絶は憲法で認められた女性の権利」とする1973年の「ロー対ウェイド判決」を無効とする判断を下したことをめぐり、教皇は「連邦最高裁判所の判断を尊重する」と述べると同時に、中絶への反対を改めて強調した。

 教皇は、教皇庁と中国間の司教任命をめぐる暫定合意について「順調である」と語り、今年10月、合意が再延長されることに期待を示した。

04 7月 2022, 18:23