教皇「外へ出て、世界に向けて開くことを教える聖霊」

「聖霊降臨」の祭日、バチカンの聖ペトロ大聖堂でミサがとり行われた。

 カトリック教会の典礼暦で「聖霊降臨」の祭日を迎えた6月5日(日)、バチカンの聖ペトロ大聖堂でミサがとり行われた。

 このミサは、枢機卿会の主席ジョヴァンニ・バッティスタ・レ枢機卿によって司式され、その中で教皇フランシスコによる説教が行われた。

 「父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる」(ヨハネ14,26)。

 ミサの説教で、イエスのこの言葉を取り上げた教皇は、「聖霊はすべてのことをわたしたちに新しい見方で見せ、人生の長い歩みにおいて、どこから出発し、どの道を歩み、どのように歩むべきかを教えてくださる」と話した。

 では、この歩みをどこから出発すべきなのか。教皇はこの問いの答えとして、「あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る」(ヨハネ14,15)というイエスの言葉を示した。

 そして、「掟を守れば、神を愛することになる」というわたしたちの考え方とは順序が異なり、聖霊の論理は「わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る」というように、愛がまず先にあるのであり、愛なしではすべては無駄になる、と教皇は指摘。

 この愛は、わたしたちの能力から生ずるものではなく、愛の霊である聖霊が恵みとしてわたしたちの心にくださるものであり、聖霊がわたしたちが愛されていることを感じさせ、わたしたちに愛することを教えてくださる、と説かれた。

 次に、聖霊はどのような道を歩むようにわたしたちに教えているのか。これについて教皇は、使徒聖パウロが「ローマの信徒への手紙」に記すように、「神の霊によって導かれる者」(ローマ8,14)は、「肉ではなく霊に従って歩む」(同8,4)と話された。

 聖霊は人生の十字路でどの道を取るべきかを示してくれるが、それゆえにどの声が聖霊の声かを聞き分ける必要がある、と教皇は述べた。

 聖霊は安易な道を与えてはくれないが、その歩みの中で、あなたを正し、変容し、勇気づけてくれる。それに対し、悪の霊は、いつでもあなたの好きなようにさせ、思うがままに自由を行使する権利があるかのように信じ込ませつつ、あなたが虚しさに襲われた時、あなたを倒し、破壊してしまう、と語られた。

 最後に、聖霊はどのように歩むべきかを教えてくれる。教皇はイエスの受難後、家に閉じこもっていた弟子たちが、聖霊降臨を経て外に出て行ったことを思い起こし、聖霊はいつでも外へと向かう活力の必要を教会に教えてくれる、と強調。

 聖霊は、古くて常に新しい道、すなわち、証しと、清貧、宣教の道へとわたしたちを招き、わたしたちを自分たちの殻から抜け出させ、世界へと向かわせる、と説いた。

 教皇は、聖霊の学び舎から教えを受けて、常に神の愛の眼差しから出発し、聖霊に耳を傾けながら道を選び、教会として共に歩みながら、世界に向けて自らを開いて行こう、と呼びかけられた。

 

05 6月 2022, 16:26