教皇フランシスコとバチカンの控訴院関係者との出会い 2021年1月29日 教皇フランシスコとバチカンの控訴院関係者との出会い 2021年1月29日 

「家庭、特に子どもたちに配慮を」教皇、控訴院の関係者に

教皇フランシスコは、バチカンの控訴院の関係者に挨拶をおくられた。

 教皇フランシスコは、1月29日、バチカンの控訴院の関係者に挨拶をおくられた。

 ローマ控訴院は、教会法のもとにある、教皇庁の司法機関の一つで、その歴史は14世紀にさかのぼる。教区や管区の裁判所の判決に対する控訴、および直接の提訴を取扱う。

 教皇は、控訴院の新年の仕事始めを機会にしたこの恒例の集いで、婚姻の無効性を問う裁判において、判決が家庭に及ぼす影響に留意するよう招かれた。

 結婚の無効宣言は、単なる「法的決定」にとどまらず、夫婦と子らという家庭共同体の生活に関わってくるもの、と指摘し、たとえ家庭がばらばらになっていても、「家庭全体の善」を考慮する必要を説かれた。

 こうしたことから、教皇は、控訴院の裁判官は、一つの結婚をめぐる判決が破壊的影響をもたらす可能性を無視してはならず、たとえ結婚の無効性が法的に正当であっても、それが子どもたちに与える影響はいかなるものなのか、善と平安か、あるいは、離別を前にした喜びの喪失なのかを考えなくてはならない、と述べられた。

 そして、家庭崩壊の多くの状況において無実の犠牲者である子どもたちに、司牧的配慮が欠けることがないようにと願われた。

 この集いで、教皇は、控訴院の裁判所長で、間もなく80歳を迎えると共に、引退を控えたピオ・ヴィート・ピント師に、温かいねぎらいの言葉をおくられた。

29 1月 2021, 18:08