教皇、9月の移民・難民の日を前にビデオメッセージ

教皇フランシスコは、今年9月の「世界移民・難民の日」に先立ち、ビデオメッセージをおくられた。

教皇フランシスコは、9月29日に記念されるカトリック教会の2019年度「世界移民・難民の日」(テーマ:「移民だけの問題ではない」)を準備するために、ビデオメッセージをおくられた。

このビデオメッセージの中で、教皇はスペイン語で次のように述べている。

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「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。言っておくが、彼らの天使たちは、天でいつもわたしの天の父の御顔を仰いでいるのである」(マタイ18,10)

これは移民だけの問題ではありません。それは、誰一人疎外されてはならないという問題です。

今日の世の中は、日ごとにエリート主義が拡大し、疎外された人々に対し、より冷酷になっています。発展途上の国々は、彼らの最良の天然資源、人的資源を、わずかな選ばれた市場のために使い果たし続けています。

戦争は、世界のいくつかの地域のみで起きています。しかしながら、武器の製造と販売は別の地域で行われています。それでいながら、彼らは紛争によって発生した難民を受け入れ、世話することは望まないのです。平和についてしばしば語っても、一方で武器を売っています。これは偽善ではないでしょうか。

この結果に苦しむのはいつでも、小さく、貧しく、弱い立場にある人々です。彼らはテーブルにつくことも妨げられ、彼らに残されるのは、宴会のパンくずだけです。

「外に向かう教会」は、勇気をもって行動を起こし、出会いを求め遠くに出かけ、道が交わる場所に到着し、そこで、わたしたち自身が社会として疎外している人々を招きます。

特権主義的な発展は、富のある人をより富ませ、貧しい人をより貧しくします。真の発展は、受容すること、受容的であることです。それは世界のすべての人を加え、彼らの統合的成長を促し、未来の世代を考えることです。真の発展は、受容的で、実り多く、未来に眼差しを投じることなのです。」

02 7月 2019, 18:13