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パルテノン神殿の断片の寄贈のための署名式 2023年3月7日 バチカン美術館 パルテノン神殿の断片の寄贈のための署名式 2023年3月7日 バチカン美術館  (Vatican Media)

パルテノン神殿の断片、バチカンからギリシャ側に寄贈、署名式

バチカン美術館所蔵のパルテノン神殿の彫刻の断片3点を、ギリシャ正教会の首座主教、イエロニモス2世に寄贈するための署名式が行われた。

 バチカン美術館に所蔵されてきたギリシャ・アテネのパルテノン神殿の彫刻の断片3点を、ギリシャ正教会の首座主教、イエロニモス2世に寄贈するための署名式が、3月7日、行われた。

 昨年12月、教皇庁は、教皇フランシスコが「エキュメニズムの歩みを続ける誠実な願いの具体的なしるし」として、バチカン美術館に2世紀にわたり保管されてきたパルテノン神殿の断片をギリシャ側へ返還することを決意したと発表。このたびの署名式により、それが具体的な形で表された。

 寄贈されるのは、パルテノン神殿のそれぞれ異なる場所を装飾していた彫刻の断片3点。一つは馬の彫刻の頭部、二つ目は少年像の頭部、三つ目は男性像の頭部。

 バチカン美術館内のグレゴリウス世俗博物館で行われた寄贈のための署名式には、バチカン市国行政庁長官フェルナンド・ヴェルゲス・アルサガ枢機卿、アテネおよびギリシャ全土大主教イエロニモス2世の代理、パパミクロウリス・エマノイル師、ギリシャのメンドニ文化・スポーツ相、バチカン美術館のヤッタ館長が参加した。

 ヴェルゲス・アルサガ枢機卿は署名式で、「戦争によってこれほどにも傷ついたこの時代、今回の寄贈は一つの平和の行為である」と話した。

 3月24日にアテネで行われる寄贈式には、バチカンから教皇庁キリスト教一致推進省の代表が参加する予定。

 

07 3月 2023, 17:56