マカーリック元大司教 マカーリック元大司教 

教皇庁:マカーリック大司教の聖職位をはく奪

教皇庁教理省は、米国のマカーリック大司教が聖職者の位を解かれたと発表した。

教皇庁教理省は、2月16日、米国・ワシントン大司教区・元教区長、セオドア・マカーリック大司教(88)をめぐる刑事裁判の最終判決を通達。同大司教への有罪判決と共に、聖職者の位をはく奪する旨を発表した。

バチカンにおいて、聖職者による性的虐待の件の調査・審理は、教理省によって取り扱われる。

同省の声明によれば、マカーリック元大司教は、未成年者と成人に対し、権力の乱用をもって、「十戒」の第6戒を犯した。

教皇フランシスコはこの判決を認可されており、同件において今後申し立てはできない。

2017年9月、ニューヨーク大司教区は、1970年代、未成年であった当時にマカーリック師から性的虐待を受けたという一人の男性からの訴えを、教皇庁に報告。

教皇はこの件に関してより詳しい調査を同大司教区に命じ、その調査の結果は教理省に送られた。

2018年6月、バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は、教皇の指示に従い、聖職行使の停止を同師に申し渡した。

その後、調査で同師をめぐる重大な証拠が上がる中、2018年7月28日、教皇は同師が枢機卿会から辞すことを認めた。

2018年10月6日、教皇庁は、「虐待およびその隠ぺいは赦されず、それを犯した、あるいは隠ぺいした司教の聖職者至上主義は一切容認できない」との声明を発表。教会の内外での虐待と闘い、社会の最も無垢で最も弱い人々を傷つけるこのような犯罪をくい止めるために、力を合わせるようにとの、教皇の呼びかけを強調した。

2019年2月21日から24日まで、全世界の司教協議会会長を集め、未成年者保護をテーマとする会合がバチカンで開催される。

16 2月 2019, 19:17