レオ14世、7月9日、被造物保護のための最初のミサ
教皇庁典礼秘跡省より「被造物保護のためのミサの式文と聖書朗読」をめぐる教令が7月3日、発表された。
教皇レオ14世によって、6月8日、聖霊降臨の祭日に認可されたこの教令は、「創造の神秘」を強調。この主の「いつくしみ深さのしるし」を「貴重な宝のように、愛し、大切にすると同時に発展させ、世代から世代へと受け継いでいくべきもの」として示している。
この教令は同時に、「神がわたしたちに世話するようにと託された資産の無責任な使用や搾取のために、今日、創造の業は深刻な脅威にさらされていることは明らか」と述べ、こうした状況が、被造物保護のために特化したミサの式文を考える動機となった、と記している。
教皇レオ14世はこの教令を承認され、この教令に添付された、原型テキストとしてラテン語で記された式文とそれに対応する聖書朗読を普及するよう命じられた、と教令は述べている。
7月3日、バチカン広報局で行われた記者発表では、教皇庁総合的人間開発省長官マイケル・チェルニー枢機卿と、典礼秘跡省次官ビットリオ・フランチェスコ・ビオラ大司教により、同教令についての説明が行われた。
それによれば、同教令は、「創造主なる神との平和、すべての被造物との平和」をテーマとした、教皇聖ヨハネ・パウロ2世の「1990年度・世界平和の日」のメッセージ発表から35周年、また統合的エコロジーを説いた教皇フランシスコの回勅『ラウダート・シ』(2015年)発表から10周年という、環境問題をめぐる二つの重要文書のアニバーサリーを背景に発表された。
被造物保護のためのミサの式文をめぐる作業は、教皇庁の諸機関の協力のもと、教皇フランシスコの在位中に始められたという。
教皇レオ14世は、来る7月9日、カステルガンドルフォの離宮の庭園の一角に教皇フランシスコによって統合的エコロジーの教育を目的に計画された「ボルゴ・ラウダート・シ(ラウダート・シ村)」において、同教令の添付文書が定めるミサの式文と聖書朗読を用い、被造物保護のための初めてのミサを私的な形で司式される予定。