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教皇レオ14世とバチカン天文台サマー・スクール参加者たち 2025年6月16日 バチカン宮殿 教皇レオ14世とバチカン天文台サマー・スクール参加者たち 2025年6月16日 バチカン宮殿  (@VATICAN MEDIA)

教皇、バチカン天文台夏期スクール参加の若者たちと

教皇レオ14世は、バチカン天文台のサマー・スクールに参加する天文学専攻の学生たちとお会いになった。

 教皇レオ14世は、6月16日、バチカン天文台のサマー・スクールに参加している若者たちとお会いになった。

 ローマ近郊カステル・ガンドルフォに置かれたバチカン天文台本部では、天文学を専攻する大学生・大学院生を招き、二年ごとに夏期コースを開催している。

 天文学の研究・教育の推進、特に若い研究者への機会提供を目的に、バチカン天文台が1986年より始めたこのスクールには、これまで世界各国の400人の学生たちが参加し、コースを修了してきた。

 6月1日から27日まで開催中の、第19回目となる今年のスクールには、世界の大学・大学院から選ばれた、22カ国を出身とする24名の学生たちが参加している。

 今回の研究テーマは「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いた宇宙探索:最初の3年」。2021年12月25日に打ち上げられた同望遠鏡が運用以来もたらしたデータによる研究成果を、今スクールの議長を務めるアリゾナ大学の江上栄一教授をはじめ、世界の研究者・専門家たちと共に展望する。

 教皇レオ14世は、サマー・スクール参加者らをバチカン宮殿に迎え、挨拶をおくられた。

 その中で教皇は、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡について、この素晴らしい観測装置のおかげで、生命発達の可能性を秘めた太陽系外惑星の大気を深く観察し、惑星系自体が形成されている星雲を研究することが初めて可能になった、と述べられた。

 そして、教皇はここ30年間、この宇宙望遠鏡とその装置を製作するために働いた人々、また検証すべき科学的概念の発展に携わった人々に思いを向けられた。

 教皇はサマー・スクールに参加する学生たちに、「皆さんが体験することは、われわれ全体のためになるということを決して忘れないでください」と話され、自分が学んだこと、経験したことを、可能な限りできる方法で寛大に分かち合って欲しいと希望された。

 「喜びを分かち合えば分かち合うほど、さらなる喜びが生まれます」と述べた教皇は、このように、知識の追求を通じて、各自がより平和で公平な世界の構築に貢献することができるようにと願われた。

16 6月 2025, 15:21