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「聖職者主義を抜け出し、希望へと導く者に」教皇、司祭らに励まし

聖木曜日の午前、バチカンで「聖香油のミサ」がとり行われた。

 聖木曜日、4月17日午前、バチカンの聖ペトロ大聖堂で、「聖香油のミサ」がとり行われた。

 復活祭の直前の一週間、「聖週間」中の木曜日は「聖木曜日」と呼ばれる。「聖木曜日」の午前、各教区の司教座聖堂で「聖香油のミサ」が司教と司祭らにより共同司式される。

 「聖香油のミサ」では、その名にもあるとおり、儀式中、教会の秘跡等に用いられる聖油が司教によって祝別される。また、このミサのもう一つの特徴として、司祭らによる叙階の日の誓いの更新が行われる。

 この日バチカンで捧げられた「聖香油のミサ」は、教皇フランシスコの委任を受けた、使徒座管財局・前局長ドメニコ・カルカーニョ枢機卿を主司式者とし、教皇庁やローマ教区で働く多くの司祭たちによって共同司式された。

 ミサ中、教皇フランシスコが準備した説教が、カルカーニョ枢機卿により代読された。

 その説教で教皇は、「聖年は、われわれ司祭に、回心のしるしから再出発するよう、具体的に招いている。聖職者主義から抜け出し、希望へと人々を導く者となるために、希望の巡礼者になろう」と呼びかけている。

 また、教皇は、「貧しい人に福音を告げ知らせ、捕らわれている人を解放し、目の見えない人に視力の回復を告げ、圧迫されている人を自由にする、それはわたしたちの業ではなく、神の業である」と強調。

 「イエスがイザヤの巻物の中にこの個所を見つけられたならば、イエスは今日もわたしたち一人ひとりの人生の中でこの個所を読み続けておられる。終わりの日まで、わたしたちたちに福音を告げ、わたしたちを囚われの身から解放し、わたしたちの目を開かせ、わたしたちの肩の重荷を軽くしてくださるのは、いつも主だからである」と説いている。

 続いて、この日大聖堂を白い祭服でうめた1800人の司祭たちは、叙階の際の誓いを新たにした。

 そして、この後行われた聖油の祝別の儀式では、病者用聖油と、洗礼志願者用聖油、聖香油の、三種の聖油が祝別された。

17 4月 2025, 19:07