教皇、ガザにおける非武装の市民への攻撃を非難
教皇フランシスコは、12月17日(日)のお告げの祈りで、前日16日、パレスチナ・ガザ地区のカトリック教会、聖家族教会で2人の女性が射殺されたことに深い悲しみを表された。
祈りの集いの後半、教皇はウクライナ、パレスチナ、イスラエルをはじめ、世界各地で紛争に苦しむ人々を忘れないようにと呼びかけつつ、ガザの小教区で起きたことについて、次のように話された。
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降誕祭が近づく中、平和の道を開く努力が強められますように。
ガザから届くニュースは、非常に深刻で痛ましいものです。非武装の市民が爆撃や銃撃の標的になっています。それは聖家族小教区の敷地内という、テロリストではなく、家族や子どもたち、病者や障害者、修道女たちがいる場所でさえも起きました。
狙撃兵によって、母と娘、ナヒダ・カリル・アントンさんと、娘のサマル・カマル・アントンさんが殺害され、他の人々は負傷しました。彼らは手洗いに行く途中でした。
マザー・テレサの会の修道院では、発電機が破壊され、修道院は被害を受けました。
「これがテロリズムだ。これが戦争なのだ」という人がいるかもしれません。そうです。これが戦争です。テロリズムです。
だからこそ、聖書はこう強調するのです。「神は戦いを絶ち…弓を砕き、槍を折られる」(参照 詩編46,9)。平和のために主に祈りましょう。
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ガザのカトリック教会、聖家族教会の主任司祭ガブリエル・ロマネッリ神父は、亡くなったナヒダさんとサマルさん親子を大きな悲しみをもって思い起こした。
ロマネッリ神父がバチカン・ニュースに語ったところによれば、ナヒダさんとサマルさんの一家は、同小教区と深く結びついた存在で、小さいながらも活発なこの教会の様々な活動に積極的に関わってきた。
中でも母のナヒダさんは、女性の信者たちの会、聖アンナ信心会で活動し、娘のサマルさんは、マザー・テレサの修道女会(神の愛の宣教者会)の修道院で調理係を務めていたという。