聖トマス・アクィナス列聖700年:教皇、列聖省長官に書簡
教皇フランシスコは、聖トマス・アクィナス列聖700年記念行事に、列聖省長官セメラーロ枢機卿を派遣するに伴い、同枢機卿に書簡をおくられた。
『神学大全』の著者、ドミニコ会士、聖トマス・アクィナス司祭教会博士(1226-1274)が、1323年7月18日に列聖されてから、今年で700年を迎える。
同聖人の列聖700年を記念するミサが、来る7月18日、イタリア南部プリヴェルノにあるフォッサノーヴァ修道院で捧げられる。
教皇フランシスコは、この記念ミサに教皇特使として、列聖省長官マルチェッロ・セメラーロ枢機卿を派遣される。
教皇はこの任命に伴い、セメラーロ枢機卿に書簡をおくられた。
この中で教皇は、司祭、神学者として、祈りや著作を通して「広大な霊的・人文的叡智」を分かちあった聖トマス・アクィナスを「教会の人」と形容。「知識によっておごることなく、常に愛に感化された」その人となりを思い起こされた。
まれにみる文化教養にあふれた「天使的博士」聖トマス・アクィナスは、多くを著し、教え、特に哲学・神学の分野で才能を示しながら、その知性と明晰さで際立つ一方で、熱心な信仰をもって神の神秘を求め観想していた、と教皇は記された。
教皇はまたこの書簡で、聖トマス・アクィナスをめぐり、2024年に帰天750年、2025年には生誕800年の記念を控えていることに言及しつつ、聖性と神学で知られるこの教会博士の熱心さを称えるための教会の様々なプロジェクトに大きな喜びを表された。
そして、聖トマス・アクィナスが帰天した場所であるフォッサノーヴァ修道院で行われる同聖人列聖700年の記念ミサの参加者らが、これを機会にキリストとその福音を生きるための新たな力を得ることができるようにと祈られた。
11 7月 2023, 14:05