教皇、エルサレムが持つ普遍的価値を強調
教皇フランシスコは、諸宗教対話のための合同ワーキンググループとの出会いを持たれた。
教皇フランシスコは、3月9日、「諸宗教対話のための合同ワーキンググループ」のミーティング参加者とお会いになった。
この合同ワーキンググループは、2017年、当時の教皇庁諸宗教対話評議会(現在の諸宗教対話省)とパレスチナ諸主教対話委員会によって作られたもの。
教皇は関係者への挨拶で、今回のミーティングのテーマ、「エルサレムの精神的意味」に触れ、「エルサレムが、三大一神教の信者たちをはじめ、全人類にとって、共通の遺産、出会いの場所、平和的共存のシンボルとなること」を願われた。
そして、「平和の町」を意味し、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖都であるエルサレムの普遍的な価値を強調された。
教皇は、エルサレムへと向かうイエスが、都が見えた時、その都のために泣いて、「もしこの日に、お前も平和への道をわきまえていたなら…」と言われたこと(参照 ルカ19,41-42)を思い起こしながら、このイエスの嘆きを、わたしたちは自分のものとし、沈黙のうちに観想しなくてはならない、と話された。
「どれだけ多くの人々が、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の信者たちが、エルサレムのために泣き、今日も泣いているだろうか」と述べつつ、教皇は「この聖なる都は母のように、子たちの苦しみのために心の安らぎを得られずにいる」と語られた。
「エルサレムに対する神の憐みは、いかなるイデオロギー、派閥よりも強い」と話す教皇は、母に対するように、エルサレムにすべての人の大きな愛と尊重が必要、と説かれた。
09 3月 2023, 13:51