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バチカン国務長官 ピエトロ・パロリン枢機卿 バチカン国務長官 ピエトロ・パロリン枢機卿 

教皇のアフリカ訪問:パロリン枢機卿「平和と和解の巡礼者として」

教皇フランシスコのアフリカ2ヵ国訪問を前に、バチカン国務長官パロリン枢機卿は同訪問についてインタビューに答えた。

 教皇フランシスコのアフリカ2ヵ国訪問を前に、バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は同訪問についてバチカンのメディアのインタビューに答えた。

 教皇は、ご自身の第40回目の海外司牧訪問(イタリアを除く)として、1月31日(火)から2月3日(金)までコンゴ民主共和国へ、そして2月3日から2月5(日)日まで南スーダンへ赴かれる。

 この2カ国訪問をめぐる教皇の思いについて、パロリン枢機卿は、昨年7月に予定されながらも、膝の痛みのために延期せざるを得なかった同訪問の実現を教皇は待たれていたこと、またこれら2カ国が国内の紛争により困難な状況にあることで、教皇は司牧者として人々に出会い、同時に平和と和解の巡礼者としての役割を担うことを心にかけておられることを説明。

 まれにみる資源に恵まれながらも、紛争と暴力が止まないこれらの国々を訪問しつつ、教皇は地元の教会共同体に寄り添い、その言葉と証しをもって、暴力の停止と、平和と和解プロセスの推進を助けたいと願われている、と話した。

 コンゴ民主共和国訪問では、同国東部における暴力の犠牲者との出会いが予定されていることについて、パロリン枢機卿は、同地での長期間にわたる暴力、対立、紛争がもたらした、死者や、難民、市民の深い傷に言及。教皇はこのような状況の犠牲となった人たちとお会いになることで、その苦しみをなぐさめ、復讐やこれ以上の分裂に走らぬよう、平和の目標を示そうとされている、と語った。

 教皇は南スーダンの指導者らと2019年にお会いになり、その際、平和を強くアピールされているが、今回の訪問が与える意味について、パロリン枢機卿は、同国においてキリスト教諸教会に寄せる人々の信頼の高さに触れつつ、こうしたことが複雑な国際対話の中で教会に重要な役割を与えている、と説明。教皇の訪問が現在の特殊な情勢においても、平和プロセスを目標に向けて前進させるための具体的な選択に刺激を与えることができるように、と期待した。

 南スーダンへ、教皇は、イングランド国教会のカンタベリー大主教、スコットランド国教会の総会議長と共に訪問することについて、パロリン枢機卿は同国訪問のエキュメニカルな証しが与える重要性を強調。南スーダンに存在するキリスト教諸教会の共同体が福音の共通の証し人、平和の推進者となるために、教皇をはじめとする3人の指導者が共に訪れることに大きな意味があると話した。

28 1月 2023, 16:02