教皇「ボランティアの人々が示す、対立をいやす出会いの道」
教皇フランシスコは、イタリアのボランティア諸団体関係者に励ましをおくられた。
フランシスコは、11月14日、「キリスト教系国際ボランティア団体連盟」の関係者とお会いになった。
同連盟は、キリスト教精神に基づき、連帯・支援の分野で国際的なボランティア活動をするイタリアの非政府組織の集まりとして1972年に誕生した。
この出会いで教皇は、ボランティア会員らを前に、原稿を用いることなく、親しく語りかけられた。
教皇は、イタリアのボランティア活動は、小教区のオラトリオ活動などと並んで、同国における特徴的なものの一つに思われる、と印象を述べた。
ボランティアの素晴らしさは、それぞれが自由な意志をもって他者に手を差し伸べ、他者を心にかけて自ら外へ出ていくところにある、と教皇は強調。
家で安穏に座っているのではなく、出会い、与えるために苦労を厭わず出かけていく、その奉仕の精神を称賛された。
「次から次へと起きている紛争に見られるように、わたしたちは今『衝突の文明』を生きている」、と話す教皇は、「わたしたちは世界レベルでも、個人レベルでも経験から学ぼうとしない」と警告。
これに対し、ボランティアの人々が示すのは、対立を解き、いやすための出会いの道である、と話された。
報酬を求めないボランティアの活動は、「生計のためでなく、召命によるもの」であり、またそれは「他者の人生を豊かにするために自分の時間を投資するもの」と述べた教皇は、イタリアの豊かな文化の一つであるボランティアの道をこれからも歩み続けて欲しいと励ましをおくられた。
14 11月 2022, 17:27