教皇とネポムチェノ神学院の共同体との出会い
教皇フランシスコは、教皇庁立ネポムチェノ神学院の関係者らとお会いになった。
教皇フランシスコは、11月10日、教皇庁立ネポムチェノ神学院の共同体とお会いになった。
14世紀のボヘミアの司祭、ネポムクの聖ヨハネの名を冠したこの神学院は、1884年、チェコ出身の神学生のために創立された。
ネポムクの聖ヨハネは、プラハの小教区の主任司祭、また司教座聖堂の参事会員であった。言い伝えによれば、ボヘミア王ヴァーツラフ4世の宮廷の聴罪司祭を務めていた時、王から王妃が告解した内容を話すよう命じられたが、告解の秘密厳守を侵すことはできないとそれを拒んだ。王の怒りを買った彼は、拷問を受け殉教し、その遺体はカレル橋の上からヴァルタヴァ川(モルダウ川)に投げ捨てられた。
教皇は集いの挨拶で、同神学院の保護者、ネポムクの聖ヨハネの生涯を思い起こしつつ、同聖人が告解の秘密を守る義務に忠実であったために殉教したことにいつも強く心を打たれる、と述べられた。
王に「ノー」と言い、キリストと教会に「イエス」と言ったネポムクの聖ヨハネの生涯は、その後、様々な独裁政権や全体主義の下で同様の体験をした多くの司教や司祭たちの生き方を思い出させる、と教皇は指摘。
ネポムクの聖ヨハネの福音的な勇気が、同神学院の生きた源泉となって、関係者に力を与え続けることを願われた。
教皇はまた、同聖人はあらゆる世俗の権力に勝る「良心」の優位を今日の世界に教えていると強調。
偉大な殉教者の名を掲げるネポムチェノ神学院が常にキリストと聖霊に基づく内的自由の学び舎であるよう、励ましをおくられた。
10 11月 2022, 15:42